演劇公演関連ニュース

演劇『スリー・キングダムス Three Kingdoms』にて目や耳に障がいを持つお客様への観劇サポートを実施いたしました

2025年12月11日(木)、13日(土)演劇『スリー・キングダムス Three Kingdoms』にて、目や耳に障がいを持つお客様向けのサポートを実施いたしました。


『スリー・キングダムス Three Kingdoms』は、イギリス演劇界の奇才 サイモン・スティーヴンスが描く、現代社会の闇を深くえぐる物語。本作を十分にお楽しみいただけるよう、実施したサポート内容およびサービスの詳細をご紹介いたします。


耳に障がいをお持ちの方向けの観劇サポート(12月11日(木)、12月13日(土)開催)

ポータブル字幕機の貸出

ポータブル字幕機が取り付けられた写真
取り付け後の様子。アームスタンドはあらかじめスタッフが座席に取り付けます。画面の位置はお客様に合わせてご調整可能です。

音の情報を文字でご覧いただけるポータブル字幕機をお貸し出しいたしました。
ご使用いただくポータブル字幕機は、スマートフォンサイズ。アームスタンドを用いてクリップで座席に固定できるためハンズフリーで公演をお楽しみいただけます。専用のアプリケーションを使用しており、自動でテキストが切り替わるため、お客様ご自身での操作は不要です。また、画面にフィルムを貼っているため、光漏れの心配もなく公演に集中していただけます。

表示される字幕はバリアフリー字幕となっており、文字には色やフォントの工夫が施されています。文字は役名ごとに色分けされているため、台詞の多い公演でもどの役の台詞かが一目で分かるほか、台詞のニュアンスが伝わるようフォントを変えるなどされています。さらに、効果音や音楽を♪マークなどで表示することで、視覚的に音の変化を把握することができます。

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実際の見え方。
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隣の席からの画面の見え方。
画面にはフィルムが施されているため、光漏れの心配はございません。

手話通訳などの受付時のサポート

耳に障がいをお持ちのお客様向けの観劇サポートの受付では、事前に準備したご案内シートに加え、手話通訳者や要約筆記者を配置しています。チケットの受け渡しなどのご案内のほか、その場でのご質問にもお答えできる体制を整えております。

また、会場スタッフは視覚的にお客様をご案内できるよう、会話用のフリップを準備しています。新国立劇場の主催公演では、案内係が指差し会話表や筆談具、音声・文字変換アプリも準備しておりますので、お困りの際はどうぞお気軽にお近くの係員にお声がけください。

手話通訳の様子
ご案内の際の手話通訳の様子。(白衛軍 The White Guard観劇サポートの様子)
会話用のフリップ
案内係が携帯している会話用のフリップ。

目に障がいをお持ちの方向けの観劇サポート(12月11日(木)、12月13日(土)開催)

事前舞台説明会

新国立劇場では、視覚に障がいをお持ちのお客様にも舞台を深くご堪能いただけるよう、事前舞台説明会を実施しています。


公演が上演される中劇場の舞台上で、スタッフが舞台を歩きながら声を出したり、四方から手を叩いたりすることで、声の響きや音の広がりを通じて劇場の奥行きや広さを体感していただきました。

スタッフが舞台美術の上階部分の説明をしている写真
舞台の端から端まで大きく空間をつかった舞台装置


スタッフが舞台美術の上階部分の説明をしている写真
スタッフが舞台上を歩き、歩数・歩幅にて全体の長さをお伝えします。


ホワイエでは、日本舞台美術家協会が製作した「触る模型」を触ることで、座席位置や舞台の構造を立体的に確認していただきました。また、物語に登場する小道具などに実際に手を触れていただきました。

触る模型で舞台の構造をご確認いただいている写真
触る模型で舞台の構造を確かめていただきました


座席の確認
触る模型。お客様の座席と舞台の位置関係がわかります
小道具触る模型
小道具の質感や大きさを確認していただきました。

上演中のリアルタイム音声ガイド

音声ガイド.jpg
リアルタイム音声ガイド機。シンプルな作りで操作も簡単です。

上演中には、リアルタイム音声ガイドのサービスもご利用いただけます。これは、舞台上の照明や装置、小道具、俳優の動きなどをナレーターが別ブースから解説し、その音声を舞台の生音と同時にイヤホンでお聞きいただくものです。片耳のみのイヤホン使用のため、俳優の声や舞台の音を妨げることはありません。

ナレーターが台詞の合間を縫って会話以外の動きや場面の情報を簡潔かつ丁寧にお伝えします。また、開演直前には作品の見どころを解説する時間も設けられ、物語を一層楽しんでいただけるよう工夫されています。

お客様の声

「アイテムや模型に触れることでよりイメージを膨らませることが出来たと思います。」

「副音声付きで観るものとして良い作品であった。」など


新国立劇場は、多くの方にとって舞台芸術や劇場が身近なものになりますよう、これからも様々な取り組みを続けてまいります。