演劇公演関連ニュース

【見どころ紹介】お客様がいらっしゃるからこそ完成する演出満載!海外招聘公演『鼻血─The Nosebleed─』

s_GF0A0499.jpg
アヤ・オガワ

11月20日(木)より小劇場で開幕する、アヤ・オガワ作・演出、海外招聘公演『鼻血─The Nosebleed─』。「失敗」をテーマに、亡くなった父親との複雑な関係を描いた本作は、2017年から長いディベロップメント期間を経て創作され、21年秋にニューヨークのジャパン・ソサエティにてワールドプレミアを迎えたアヤ・オガワの自伝的な作品です。
ほろ苦く優しくユーモアたっぷりの本作は、実は、お客様がいらっしゃるからこそ完成するシーンがたくさんあるんです!舞台写真とともに少しだけご紹介します!


【注目ポイント その1】本編に入る前にキャストや観客が「失敗談」をシェア─ライブ感満載のオープニング!

s_E3A0328.jpg
キャストが自己紹介をしながら、自身の「失敗談」を話すオープニング


本作のオープニングは、非常にユニーク。キャストが登場し、次々に自身の「失敗談」のシェアをしていきます。これは、アヤ・オガワいわく「作品に入るための"儀式"のようなもの」。
そして、それはキャストにとどまらず、観客にも!挙手制で選ばれた観客の代表者に「失敗談」をシェアしていただきます。

アメリカ上演時は、観客の話がなかなか終わらないという珍事件もあったそう。
果たして、新国立劇場上演時はどうなるか!?シェアしていただく「失敗談」はもちろん日本語でOK!蓋を開けてみないとわからない、ドキドキのライブ感をお楽しみください。



【注目ポイント その2】観客とコミュニケーションをとるシーンがたくさん!

s_E3A0552.jpg
「この中で●●な人、手を挙げて」

劇中、写真のように「この中で●●な人、手を挙げて」とキャストからお客様に質問が投げかけられるシーンも度々あります。
キャストと観客の相互コミュニケーションを重ね、劇場はどんどんあたたかく、アットホームな空間へ。舞台上で起こる出来事が、どんどんとまるで自分のことのように感じられていきます。



【注目ポイント その3】お客様がいらっしゃるからこそ完成する、クライマックスの「儀式」

s_GF0A0934.jpg
アメリカでの上演時の様子。観客も舞台上にあがり、「お骨上げ」する様子。

クライマックスに出てくる、葬儀のシーン。お骨に見立てているのは、シュレッダーされた紙。挙手制で選ばれた8名のお客様に、舞台上にあがっていただき、「お骨上げ」をしていただく場面も。
シュレッダーされた紙も実はお客様が関わる重要アイテムなんですが、それは観てのお楽しみ。
観客の存在があってこそ、成立する美しく、あたたかなシーン。

あなたも出演者のひとりになりませんか?

舞台写真
1枚目、4枚目...ロサンゼルス公演©Angel Origgi
2枚目、3枚目...ワシントンD.C.公演©DJ Corey Photography



海外招聘公演『鼻血─The Nosebleed─』

ss_information_page_20250903.png

作・演出:アヤ・オガワ
翻訳:広田敦郎
出演:ドレイ・キャンベル、アシル・リー、クリス・マンリー、アヤ・オガワ、塚田さおり、カイリー・Y・ターナー

公演日程:2025年11月20日(木)~24日(月・休)
会場:新国立劇場 小劇場

<公演情報ページはこちら

あらすじ

作家のアヤに紹介された4人の俳優がそれぞれの「失敗談」を語る。やがて彼らはそれぞれ「アヤ」を演じながら観客に問い始める。
「『バチェラー』という恋愛リアリティ番組を見たことがありますか?」
番組で描かれる男性とその父親の難しい関係。その関係にまつわる「失敗」がアヤ自身の親として、そして子どもとしての失敗を思い出させる。面白おかしく、ほろ苦い失敗の数々。しかし、一番大きな失敗は、父親が亡くなった時にお葬式もあげなかったこと。
次々に観客へ投げかけられる問いを通して紐解かれていくのはアヤと、無口で冷たい昭和の父親との相いれなかった親子関係。亡くなってしまった父との関係はこのまま「失敗」としてアヤの中に残り続けるだけなのか......