演劇研修所第3期生試演会@
「美しきものの伝説」

  • 演劇研修所の第3期生の1回目の試演会が行われます。2年間の基本的な俳優訓練を経た3期生が取り組むのは、宮本研の「美しきものの伝説」です。この作品は、大正時代に生きる運動家や演劇人たちの熱い思いを描いた傑作です。研修生には遠い時代ですが、その言葉遣い、所作などを含めて日本にかつてあった細やかさを舞台で体現するべく取り組んでいきます。

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  • 小劇場

入場無料(予約申込制)
申込みは締め切りました。

ものがたり

 大正元年、四分六(堺利彦)はクロポトキン(大杉栄)、暖村(荒畑寒村)らと興した売文社で、雑誌『近代思想』を発行し始める。3人は大逆事件の残党で、いつか行動を起こそうと機会を待っている。そこへ、青鞜社のモナリザ(平塚らいてう)に会うために、女優志望の野枝(伊藤野枝)が訪れる。
 一方、洋行帰りのルパシカ(小山内薫)、早稲田(沢田正二郎)、サロメ(神近市子)たちは、新劇や政治について熱く議論を交わしている。先生(島村抱月)が主宰する芸術座では、松井須磨子主演の『復活』が、音楽学校(中山晋平)作曲の劇中歌もあって大当たりをとる。またクロポトキンは妻がいながらサロメとも恋愛関係にあった。
 やがてクロポトキンらは時期を待てずに動き出し、「平民新聞」を発行するが発禁処分を受ける。その活動にも温度差が生じ始め、暖村は距離を置くようになる。そんな時、野枝は夫の幽然坊(辻潤)と別れてクロポトキンの元にやってくる。
 芸術座のサロンでは学生(久保栄)も議論に加わるようになるが、スペイン風邪がもとで先生が亡くなり、松井須磨子もその後を追い自殺。クロポトキンは革命思想を突き詰めて行く・・・。