〜ヒロシマの三人の少年たちの物語が再び上演されます〜
初演時から「リーディングというシンプルな上演形式であるが故に、戦争の被害、原爆の恐ろしさが、悲しさが、強くひびいてきた」「出演者のひたむきさに感動した」「ギターも効果的」「子供たちにも見せたい作品」と、好評をいただいた朗読劇「少年口伝隊一九四五」。昨年9月に井上ひさし氏が加筆修正した完全版として再演しましたところ、大変好評をいただきました。 再演のご要望も多くいただき、新国立劇場 演劇研修所ではその機会を探しておりましたが、9月18日〜20日に新国立劇場 小劇場で上演できる運びとなりました。 今回は3月に修了した2期生に変わって3期生が出演し、気持ちも新たに取り組みます。 どうぞこの機会にご覧ください。
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昭和20年8月6日、一発の原子爆弾が広島の上空で炸裂した。一瞬にして広島は壊滅、そして多くの孤児が生まれた。かろうじて生き延びた英彦・正夫・勝利の三人の少年は、やはり運よく助かった花江の口利きで中國新聞社に口伝隊として雇われる。新聞社も原爆で何もかも失ったため、ニュースは口頭で伝える外なかったからだ。三人の少年は、人々にニュースを伝えながら、大人たちの身勝手な論理とこの世界の矛盾に気がついていく。やがて敗戦。しばらくすると正夫が原爆症を発症、ひょんなことから手榴弾を手にした勝利はある決意をする。そこへ戦後最大級の台風が広島を襲うことになる。