新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室2021「ドン・パスクワーレ」（ロームシアター京都公演）へのオペラ研修所出身歌手出演情報

10月26日（火）、27日（水）にロームシアター京都にて上演された「高校生のためのオペラ鑑賞教室2021『ドン・パスクワーレ』」に、ノリーナ役として九嶋 香奈枝（第4期修了、ソプラノ）が出演しました。

九嶋 香奈枝（第4期修了、ソプラノ）


「フィガロの結婚」スザンナ役など、明るく喜劇的な役柄で観客を魅了してきた九嶋は、台風のような！（＊１）ノリーナ役で、しっかりとその実力を発揮していました。

＊１　ミラノ・スカラ座の「ドン・パスクワーレ」の演出も務めた本公演の演出家ステファノ・ヴィツィオーリ氏は、Production Note（2019年11月公演プログラム所収）にて、ノリーナ役を「ノリーナ台風」と書き、彼女の破天荒ぶりを表現しています。

この作品は、高度な歌唱力と演技力が見どころ、聴きどころでもあります。

2019年11月公演の際には、世界トップクラスの歌手を招聘して制作されました。この公演は、その時カヴァー役に就いた歌手陣によって制作されており、初演時のポイントがしっかりと活かされています。

今回のカヴァー役は、以下のメンバーが務めました。

ドン・パスクワーレ役カヴァー　松中 哲平（第16期修了、バス）

マラテスタ役カヴァー　　　　　押川 浩士（藤原歌劇団団員、バリトン）

エルネスト役カヴァー　　　　　小堀 勇介（第15期修了、テノール）

ノリーナ役カヴァー　　　　　　盛田 麻央（二期会会員、ソプラノ）

【写真左から小堀 勇介（第15期修了、テノール）・押川 浩士（藤原歌劇団団員、バリトン）・盛田 麻央（二期会会員、ソプラノ）・松中 哲平（第16期修了、バス）】

松中 哲平は、大好評の今シーズンオープニング公演「チェネレントラ」においてもアリドーロ役カヴァーを務め、2015年7月オペラ研修所試演会「ドン・パスクワーレ」ではタイトルロールを演じました。

小堀 勇介は、現在目覚ましい活躍を見せており、ようやく参加がかないました。

押川氏、盛田氏を含め、活躍する若手歌手陣の動向にも目が離せません。

オペラ研修所では、当劇場出身歌手の活躍を、オペラ公演を中心に紹介して参ります。
素晴らしい上演が続く日本オペラ界とその一翼を担う当研修所出身歌手たちの活躍にどうぞご期待ください。

新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室2021「ドン・パスクワーレ」（ロームシアター京都公演）公演情報はこちら（https://rohmtheatrekyoto.jp/event/63128/）

公演記録（舞台写真等）はこちら

（https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_021423.html）

＜参考＞

〇「高校生のためのオペラ鑑賞教室」について
「高校生のためのオペラ鑑賞教室」とは、"高校生に本物のオペラを体験していただきたい"という願いを込めて、新国立劇場が制作、上演しているオペラ公演を、演出、舞台美術、衣裳などを全く変えることなく高校生を対象にする公演で、新国立劇場開場翌年の1998年より毎年開催している公演です。
ロームシアター京都では、2016年の開館以来毎年開催されています。

今年は、2019年11月に新制作された喜劇オペラの楽しさ満載の傑作「ドン・パスクワーレ」が、早くも「高校生のためのオペラ鑑賞教室」として上演されました。

こども・中学・高校生向けの芸術鑑賞はこちら

（https://www.nntt.jac.go.jp/performance/student/）

〇「ドン・パスクワーレ」あらすじ
資産家で頑固な老人ドン・パスクワーレは、同居の甥エルネストへの財産相続を考え花嫁候補を勧めています。ところが、エルネストが貧しい未亡人との結婚を考えていることを知り、老人は心変わり。自ら結婚して子どもを作ることを思い立ち、主治医マラテスタに若い娘の紹介を頼みます。
マラテスタは、老人の無謀な結婚を諫めるため、エルネストの恋人である未亡人ノリーナを、修道院から戻った自分の妹として彼に紹介し、策略結婚させます。
ノリーナは、老人との結婚が成立するや、凄まじい悪女に豹変して大暴れ。老人は手ひどい仕打ちを受けてしまいます。
最後は策略が解かれ、ノリーナとエルネストは無事結ばれ、老人ドン・パスクワーレは「老いて妻をもらうのは苦労するだけ」と悟ります。

「ドン・パスクワーレ」2019年11月公演記録（舞台写真等）はこちら

（https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_016254.html）