『フィガロの結婚』稽古場たより③一條翠葉
オペラ研修所修了公演W.A.モーツァルト作曲、『フィガロの結婚』。
今年の3月で3年間の研修を修了し、4月からは世界に羽ばたいていく20期生を今週から1名ずつご紹介いたします。
1人目にご紹介するのは、ケルビーノ役の一條翠葉(メゾ・ソプラノ)です。
東京音楽大学声楽演奏家コース、同大学院修了。
在学中奨学金を得てモーツァルテウムサマーアカデミー参加、ディプロマ取得。
学内オーディションにより『モーツァルトレクイエム』アルトソロを務め、 BS-TBS 『日本名曲アルバム』に東京音楽大学選抜メンバーとして出演。
今までに『第九』アルトソリスト、『フィガロの結婚』マルチェリーナ、『こうもり』オルロフスキー、東京文化会館主催オペラボックス『魔笛』童子Ⅲ、『ルサルカ』(チェコ語上演)魔女、などに出演。
二期会オペラ研修所マスタークラス修了。
濱田千枝子、多田羅迪夫、菅有実子、釜洞祐子、横山恵子他各氏に師事。
オペラ研修所ではG.ガッツァニーガ作曲『ドン・ジョヴァンニ』マトゥリーナ役、『イル・カンピエッロ』オルソラ役、『カプレーティ家とモンテッキ家』ロメーオ役、W.A.モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・エルヴィーラ役、『イオランタ』マルタ役で出演。
ANAスカラシップにより、昨年度ミラノ・スカラ座アカデミー、本公演終了後にはミュンヘン・バイエルン州立歌劇場付属研修所にて研修予定。
2018年度試演会『カプレーティ家とモンテッキ家』より YOST2019より
<研修生よりひとこと>
オペラ《フィガロの結婚》は、天才モーツァルトが作った、どんな世代の人でも楽しめる傑作オペラで、序曲から胸躍るこの作品が修了公演で、心から嬉しく思います。
また、我ら20期生が同じ日に一堂に会するのはこれまでで初めてのことで、3年間培ってきたチームワークでこの作品を盛り上げていきたいです。
今回私の演じるケルビーノは、メゾ・ソプラノが男性を演じるズボン役の中でも最も有名な役で、私もずっと憧れていた役でした。
また、劇中で彼が歌う二つのアリアはとても有名な曲で、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
辞典のように厚いスコアの中を、自由に、わがままに走り回る彼をどういう風に演じようか、どうすればもっと魅力的になるかを考えるだけでわくわくします。
3年間研修した経験とこれまで支えてきてくださった皆様への感謝を胸に、このオペラに真摯に取り組みたく思います。
ぜひ、見に来ていただけましたら幸いです。
稽古場での稽古の様子
しばしの年末年始の休暇を挟み、再度稽古が開始されました。
イタリア語のディクション指導、個人レッスン、語学の授業などと並行しながら、今週いっぱいまではカリキュラムが進行し、次週からは稽古のみのスケジュールが進行し始めます。
29日(水)には指揮:ダグラス・ボストック氏が来日され、稽古に加わられる予定です。
そして1か月強の研さんの日々を重ね、お客様の前に立つ日がいよいよやってきます。
皆様の大変なご好評をいただき、残席は28日(金)18:00公演のみとなっております。
28日公演の残席も残り少なくなってきておりますので、お早目のご購入をお勧めいたします。
各日程に当日券(Z席:1650円)のご用意もしておりますので、合わせましてご利用ください。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。