オペラ研修所試演会『イオランタ』稽古場たより⑤湯浅貴斗
オペラ研修所の今年の試演会はP.I.チャイコフスキー作曲「イオランタ」を上演いたします。
4月に入所したばかりの22期生をご紹介しております『イオランタ』稽古場たより。
最後にご紹介するのはレネ王役の湯浅貴斗(バス)です。
湯浅 貴斗(YUASA Takuto)
奈良県出身。大阪音楽大学声楽専攻卒業。
同大学院声楽研究室オペラ系修了。 第9回東京国際声楽コンクール新進声楽家部門第4位。
第71回、第72回全日本学生音楽コンクール声楽部門大学の部大阪大会2年連続第1位。
大学在学中に関西歌劇団第3回コンチェルト・オペラ《ドン・ジョヴァンニ》騎士長役でデビュー。これまでに《フィガロの結婚》フィガロ、伯爵、《コジ・ファン・トゥッテ》ドン・アルフォンソ、《ドン・ジョヴァンニ 》ドン・ジョヴァンニ、騎士長、レポレッロ 、《魔笛》ザラストロ、《真珠採り》ズルガ、《こうもり》ファルケ、《メリー・ウィドウ》ツェータなどを演じ
る。第九、レクイエムなどのソリストも務め、シンフォニーホール第1回関西紅白オペラ歌合戦
に最年少で出演。これまでに、田中由也、湯浅富士郎、諸氏に師事。
【研修生より皆さまへ】
はじめまして。
この度、22期生としてオペラ研修所に入所させていただきました、バスの湯浅貴斗と申します。
以前からロシアの声楽作品に興味を持っていたため、この度、ロシアオペラに触れられる貴重な機会をいただけて感無量です。
チャイコフスキーの音楽やロシア語の語感の美しさに魅了される日々を過ごし、その素晴らしさを少しでも皆様にお届け出来るよう、稽古に取り組んでおります。
この度、『イオランタ』では、イオランタの父レネ王を演じさせていただきます。
王としてただ胆力があり決然としているだけではなく、一方で弱さや葛藤などの人間らしさ、父親としての優しさ、どれも欠けることなく表現し、この非常に寓話的な物語をより劇的に見せられるよう努めております。
その上で、チャイコフスキーの世界を充分に引き出し、皆様の心の琴線に触れられるよう、精一杯演じさせていただきます。
公演まで日も迫り、劇場での稽古も始まりました。
研修生一同、より奮起し、稽古には一層熱が入っております。
6月28日(金)、29日(土)、30日(日)の3日間。
全役がダブルキャスト、素晴らしいメンバーでお送りさせていただきます。
それぞれの研修の成果にご期待いただき、劇場まで足をお運びいただければ幸甚です。
稽古の様子
昨日18日より、小劇場での稽古となりました。
実際の縮尺、実際の装置、実際の舞台裏。
特に新入所生の22期生にとっては初めての新国立劇場での舞台入りです。
これから2週間弱の舞台稽古の末に、ついに舞台の幕が上がります。
研修所始まって以来、初のロシア語オペラへの挑戦をどうぞご覧ください。
オペラ研修所試演会『イオランタ』稽古たより、次回の更新は6月26日(水)の予定です。
ゲネプロ直前の稽古の様子をお届けいたします。