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オペラ『カルメン』が開幕しました

およそ8ヶ月間に渡る公演中止を経て、『夏の夜の夢』で開幕した2020/2021シーズンも、ついに最終演目を迎え、アレックス・オリエ演出、大野和士指揮による『カルメン』が本日初日を迎えました。


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2019年『トゥーランドット』に続くオリエ演出は、今回も大胆な発想で、舞台を現代日本に置き換え、自らの意志で生きる女カルメンと独占欲に囚われた男ドン・ホセの物語に焦点を当て、名作オペラ『カルメン』に現代の視点から息を吹き込みました。また大野和士芸術監督の精緻な音楽創りと、カルメン歌いとして世界で活躍中のステファニー・ドゥストラックら出演者の表現力に観客も幕を追うごとに引き込まれ、アリアや重唱の後には盛大な拍手が贈られました。

カーテンコールにはアレックス・オリエ、美術家のアルフォンス・フローレス、衣裳家リュック・カステーイス、衣裳助手クロエ・キャンベル、照明家マルコ・フィリベックも登場し、出演者と共に拍手を受けました。

アレックス・オリエ氏の大胆な『カルメン』には、未来を担う若者たち、子どもたちにもオペラを届け、「オペラには色々な可能性があること、物事には多様な見方があること、そして多様性を尊重することこそ重要だということを感じ取って欲しい」という願いが込められています。カーテンコールでは児童合唱のTOKYO FM少年合唱団のメンバーを前列に誘って拍手を受け、劇場に集まった皆様と共に、オリエ氏と大野和士芸術監督の理念と、創造の喜びを分かち合いました。

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新型コロナウイルス感染症の拡大により、公演にも様々な影響を受けた2020/2021シーズンでしたが、皆様のお力添えを賜り、無事に全作品をお届けすることができました。

『カルメン』はシーズン公演に続き、高校生のためのオペラ鑑賞教室、さらにびわ湖ホール公演を予定しています。