コジ・ファン・トゥッテ

  • 2012/2013シーズン
  • Wolfgang Amadeus Mozart : Così fan tutte
    ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト/全2幕
    【イタリア語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

女はみんな、こうしたもの? 現代劇として蘇ったキャンピング『コジ』再登場。

2010年の『フィガロの結婚』、11年『コジ・ファン・トゥッテ』(新制作)、翌12年の『ドン・ジョヴァンニ』と続いた、モーツァルトのダ・ポンテ三部作の1つとして知られる『コジ・ファン・トゥッテ』を3シーズン目に再演します。世界中のオペラハウスで現在引く手あまたの若手演出家ミキエレットを招いて11年5月に上演したプロダクション。その斬新で的を得た演出が大好評を博し、早くも新国立劇場の舞台に再登場です。ドイツのオペラハウスを中心に物議を醸しているような大胆な読み替え演出は自らの方針には合わないという尾高芸術監督も、キャンプ場が舞台となったこの作品については、誰もが殆ど違和感なく観ることができる秀作だと高く評価しています。モダンで色彩豊かな舞台装置は、幕が上がった瞬間から観客の心をしっかりとらえて大きな話題となりました。指揮には11年『蝶々夫人』で素晴らしいタクトをとり、純真な愛の高揚感やほとばしる激情を見事に描き出したアベルを迎えます。歌手陣には、ミュンヘン、ウィーンでも同役での出演予定があり、バッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとしてお馴染みのパーションはじめ、08年グラインドボーン音楽祭『ヘンゼルとグレーテル』(大野和士指揮)で躍動的なヘンゼルを演じたホロウェイ、09年プラシド・ドミンゴ・オペラリア声楽コンクールに優勝し11年10月にはMETデビューを果たしたクドリャなど上昇気流に乗った若手歌手たちを中心にキャスティングしています。今回の指揮・歌手たちによる珠玉のアンサンブルにご期待ください 。

ものがたり

(オリジナル台本に基づき、本プロダクションの詳細に準拠していません)
18世紀末のナポリ。青年士官のグリエルモとフェルランドは、美しい姉妹フィオルディリージとドラベッラとそれぞれ婚約を交わしている。二人は老哲学者のドン・アルフォンソにそそのかされて女性の愛が永続的に信頼しうるかどうか、議論をする。アルフォンソは永続する愛など虚像にすぎないのだと二人を諭すが、若者たちは恋人の貞節について「信頼しうる」方に賭けることになった。まず、フェルランドとグリエルモは戦場に出征するふりをして偽りの別れを演じる。その後、二人はアルバニア人に変装して、姉妹を熱烈に口説く。最初は相手にしなかった姉妹だが、小間使いのデスピーナによるさばけた恋の指南も手伝ってか、あの手この手のプロポーズ攻撃に次第に心が揺らいでいく。まず、ドラベッラが姉の婚約者グリエルモに陥落し、ついにフィオルディリージも激しい葛藤の末フェルランドの手に落ちる。「女はみんなこうしたもの」とほくそえむドン・アルフォンソ。新しい二組のカップルの結婚式が行われているところに突如軍隊の帰還が告げられる。変装した男二人はもとの士官の姿に戻って姉妹の前に現れ、恋人の不貞を詰問。姉妹は許しを乞いドン・アルフォンソの種明かしで四人はもとの鞘に収まり、理性を讃えて幕となる。