トスカ

  • 2012/2013シーズン
  • Giacomo Puccini : Tosca
    ジャコモ・プッチーニ/全3幕
    【イタリア語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

情熱の歌姫トスカの激しい愛と過酷な運命。名アリアで綴られる愛憎劇!

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尾高芸術監督は、オペラの代名詞と呼ばれるようなスタンダードな人気作品をラインアップに効果的に組み込む事が重要と考え、正統派イタリア・オペラの真髄を描くM.ディアツによる『トスカ』を再演します。1幕フィナーレを飾るテ・デウムの大合唱、壮麗な装置や衣裳は、数ある新国立劇場のレパートリー作品の中でも、何年かに一度は再演すべきプロダクションとして人気を博しています。ストーリーも簡潔で万人を惹きこむ魅力を持ち、愛、憎悪、悪代官といったスリリングでドラマティックな要素が次々と登場します。3時間弱という上演時間も決して長すぎず、〈歌に生き恋に生き〉〈星は光りぬ〉など、メロディ作家としてのプッチーニの面目躍如たるところです。「プッチーニが現存していたら、必ずや映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ以上のヒットメーカーになっていたでしょう」と尾高芸術監督がコメントするほど、万人の心をとらえる魅力的な作品です。
トスカ役には新国立劇場開場記念公演『アイーダ』以来すっかりおなじみのファンティーニ、カヴァラドッシ役はニュージーランド出身でヘルデン・テノールの注目株オニール、スカルピア役には韓国出身のコー、また指揮には沼尻竜典を配するなど国際的なキャスティングとなりました。プッチーニのオペラの中でもとりわけ劇的なこの作品で多くのお客様にご来場いただき、出演者によって新たな魅力発見となる“レパートリー作品のオペラ観劇”の楽しみ方をご提案したいと思います。

ものがたり

1800年6月17日、オーストリアの支配下のローマで、警視総監のスカルピアは権力を振りかざし、共和主義者達を次々と逮捕していた。画家のカヴァラドッシが聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会でマリア像を描いていると、友人アンジェロッティが脱獄しこの礼拝堂に逃げ込んで来る。カヴァラドッシには、歌姫トスカという恋人がいたが、トスカに横恋慕しているスカルピアはカヴァラドッシを友人をかくまった罪で捕らえ、彼女を我が物にしようと企む。ファルネーゼ宮殿のスカルピアの執務室で、冷酷非情なスカルピアは、トスカの面前でカヴァラドッシを拷問し、アンジェロッティの居場所をトスカに吐かせる。さらに、恋人の命と引き換えに、その身体を要求。進退窮まったトスカはスカルピアの取引に応じ、かわりにカヴァラドッシの処刑を見せかけの銃殺刑とし、二人が国外へ逃れるための通行許可証を要求する。スカルピアは満足げにトスカに近づくが、テーブルに置いてあったナイフを手にしたトスカに刺し殺される。トスカは通行許可証を手に、聖アンジェロ城で銃殺刑を待つばかりのカヴァラドッシのもとへ行き、この銃殺刑が見せかけである事を告げる。銃声とともにカヴァラドッシは倒れる。物陰に隠れていたトスカは彼のもとに駆け寄るが、カヴァラドッシが本当に死んでいる事に気付く。スカルピア殺害も発覚し、迫る追手の目前で万事休したトスカは、城壁から身を投げる。