こうもり

  • 2011/2012シーズン
  • Johann Strauss II : Die Fledermaus
    ヨハン・シュトラウスU世/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

夜会で口説いた仮面の美女は妻だった! オペレッタ最高傑作!

オペラのシーズンラインアップの幅を広げ、奥行きのある内容で多くの観客にお楽しみいただけるよう、優れたオペレッタ作品も上演演目に入れることを尾高芸術監督は就任当初より計画。数ある名作の中から、世界各地でワルツ王の名を轟かせたシュトラウスU世が手がけたオペレッタの最高傑作『こうもり』を選びました。シュトラウスの街ウィーンでは、世界的な注目を浴びるニューイヤーコンサートと並び、年末年始の風物詩として大晦日の晩に『こうもり』が上演されます。2006年初演の新国立劇場プロダクションは、ウィーン宮廷歌手の称号を持つツェドニクのオペラ演出デビュー作品です。『こうもり』の4役をレパートリーとするほど作品を知り尽くした演出家による、ウィーンの香り漂う小粋でエレガントなプロダクションとなりました。エンターテインメント性の高い作品ですが、歌唱力ばかりでなく演技・表現力をも要求される作品のため、指揮にエッティンガー、歌手陣には、ウィーン国立歌劇場を中心に活躍するウィーン生まれのエレートなど最高の布陣で臨みます。2011年の師走は新国立劇場オペラパレスで、喜歌劇“こうもりの復讐”をお楽しみください。
(2012年2月には新国立劇場バレエ『こうもり』が予定されています。)

ものがたり

大晦日、ウィーン郊外の湯治場として有名なバーデンを舞台に繰り広げられる物語。
裕福な資産家アイゼンシュタインは、年末年始を妻のロザリンデと過ごすためバーデンの別荘に滞在している。大晦日の昼下がり、彼は、顧問弁護士のブリント博士の不手際で、8日間の禁固刑を受けて大憤慨。そこへ、友人のファルケから、刑務所に行く前にオルロフスキー公爵邸で開かれる舞踏会に、ロザリンデには内緒で行こうと誘われて有頂天。ファルケはロザリンデにもこの舞踏会の招待状を渡す。実は、ファルケは“こうもり博士”と渾名をつけられた仕返しに、愉快な復讐劇を仕組んでいたのだ。夫を送り出したロザリンデの前にかつての恋人でオペラ歌手のアルフレードが現われ、愛をささやいている間に、アイゼンシュタイン当人と間違われて連行されてしまう。艶やかな舞踏会会場。ファルケの指示通り別人に成りすましたアイゼンシュタインは、仮面の美女を妻と気づかず「鈴の音時計」を使って口説こうとする。歌・踊り・シャンパンに溢れた舞踏会は最高潮に達し、新年を迎える。
翌朝、刑務所に出頭するアイゼンシュタイン。しかし、自分の名で投獄されているアルフレードと、駆けつけてきたロザリンデの関係を疑い、妻の浮気を責め立てるが、ロザリンデは昨晩、証拠物件としてアイゼンシュタインから奪った「鈴の音時計」を取り出し、逆にやり込めてしまう。そこへ、この茶番劇の仕掛人ファルケとオルロフスキーが現われ、「全ては、シャンパンのいたずら!」と大団円を迎える。