楽劇「ニーべルングの指環」第2日
ジークフリート

  • 2009/2010シーズン
  • 2009/2010 Season Opera
    Richard Wagner:"Der Ring des Nibelungen" Zweiter Tag Siegfried
    リヒャルト・ワーグナー/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】
  • オペラ劇場

「ニーベルングの指環」前半2作品を見逃した方はこちら

2003年3月新国立劇場初演。
指揮者にダン・エッティンガーを再招聘。楽劇「ニーベルングの指環」の後半二作品を再演いたします。歌手陣は、バイロイト音楽祭でも活躍している世界的なワーグナー歌手を招聘。聴衆の大きな期待に応える万全の体制が整いました。

ものがたり

【第1幕】前奏曲に続いて森の洞窟。小人ミーメ(T)が剣を鍛えるが、彼が育てた若者ジークフリート(T)がすぐに折ってしまう。ミーメは大蛇ファーフナー(B)を若者に退治させ、財宝や指環を奪い返そうと狙う。ミーメは若者の誕生時の事情を話し、二つに折れた剣(ノートゥング)をもちだして、「両親の形見」と教える。ジークフリートはすぐにそれを鍛えなおすよう命じて出てゆく。そこに、さすらい人実は旅姿のヴォータン(Br)が現れ、休む場を提供して貰えれば質問に答えようと話しかけ、ミーメの問いに答えた上で、「折れたノートゥングを鍛え直せるのは、怖れを知らぬ勇者のみ」と告げて消える。戻ってきたジークフリートは、自分で剣を鍛えるべくさっそく取り掛かり、完成した剣で鉄床を二つに割ってしまう。
【第2幕】前奏曲に続いて森の奥。ミーメの兄アルベリヒ(B)が、大蛇から指環を奪い返すべく潜む。彼は、そこに現れたさすらい人をヴォータンだと見破る。さすらい人は洞窟内の大蛇に「もうすぐ英雄がお前を殺しにやってくるから、宝を与えて難を逃れよ」と呼びかけるが、相手にされない。ジークフリートがやってきて大蛇を斬り殺すが、大蛇は絶命前に「お前にこれをさせた者に注意しろ」と告げる。ジークフリートは指に付いた大蛇の血をなめて小鳥の声を理解できるようになり、隠れ頭巾と指環を求めて洞窟内に入る。その傍らでミーメとアルベリヒは激しく争う。ジークフリートが宝物を持って出てくる。ミーメは彼に眠り薬を飲ませようとするが、結局は斬り倒される。ジークフリートは小鳥に孤独を訴えると、「火の中で眠るブリュンヒルデ(S)を目覚めさせればよい」と教えられる。
【第3幕】前奏曲に続いて岩山の麓の荒れ野。さすらい人が知の女神エルダ(A)を呼び出すが、求める答えをはっきりとは得られない。そこにジークフリートがやってくる。さすらい人は彼にいろいろ訊ねるが、ジークフリートは先を急ごうとして相手の槍を折ってしまう。さすらい人は彼の英雄ぶりに内心喜びながら姿を消す。ジークフリートはブリュンヒルデが眠る場所に近づき、甲冑や兜を外して彼女を目覚めさせ、二人で幸福の二重唱を歌い上げ、永遠の愛を誓う。