トスカ

  • 2009/2010シーズン
  • 2009/2010 Season Opera
    Giacomo Puccini:Tosca
    ジャコモ・プッチーニ/全3幕
    【イタリア語上演/字幕付】

    ★★公演特設WEBサイトはこちら★★
  • オペラ劇場

2000年9月新国立劇場初演。イタリアオペラの名作であるプッチーニ『トスカ』は、新国立劇場のイタリアオペラ、レパートリープロダクションとして上演を重ねてきました。今回は、2003年以来6年ぶりの再演。アントネッロ・マダウ=ディアツの演出は、正統派そのものの美しく重厚な舞台です。そこで繰り広げられる劇的なドラマをヨーロッパの主要な歌劇場で主役を務めている歌手が演じます。本公演では主要歌手が全員新国立劇場初登場であることも特色です。指揮者も同様に新国立劇場初登場となるフレデリック・シャスラン。新たな顔ぶれのアーティストに期待が高まります。

※会報誌ジ・アトレ3月号で「新制作」としておりますが、「トスカ」はレパートリー公演です。訂正してお詫び申し上げます。

ものがたり

【第1幕】1800年6月のローマ、聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会。脱獄した政治犯アンジェロッティ(B)が物陰に姿を隠す。共和主義者の画家カヴァラドッシ(T)の行動に堂守(B)が愚痴をこぼしていると本人が登場、歌姫トスカ(S)への想いを歌う。そこにトスカも現れ、二重唱で逢引を約束し、立ち去るが、カヴァラドッシはその後すぐにアンジェロッティと二人で逃亡する。堂守たちがナポレオン敗戦の知らせに騒いでいるところに警視総監スカルピア(Br)が登場。トスカに情欲を燃やす彼は、彼女の嫉妬心を煽り、部下に彼女を尾行させ、「トスカを我が腕に」と歌う。
【第2幕】ファルネーゼ宮殿。スカルピアに呼び出されたトスカは、別室で拷問を受けるカヴァラドッシの悲鳴を耳にして、自分が知る全てを告白し、恋人を解放させる。しかし、ナポレオン勝利の知らせを喜ぶカヴァラドッシにスカルピアが処刑を宣言、トスカには「貴女の体と引き換えに、見せ掛けの処刑でカヴァラドッシを延命させよう」と持ちかける。嘆きのアリアを歌ったトスカは、テーブルナイフを目にして発作的にスカルピアを刺し、絶命した彼の手から通行証をもぎ取って部屋を出てゆく。
【第3幕】聖アンジェロ城の屋上。夜明け前。牧童(S)の声が聞こえる。処刑前のカヴァラドッシは恋人への別れの想いを歌うが、そこにトスカ本人が現れ、通行証を手にスカルピアを殺したいきさつを語る。続いて彼女は、処刑は見せかけのものと説明、兵隊の前に立つ恋人の姿を見守る。銃声が鳴り響き、一同が去ってから、恋人のもとに駆け寄ったトスカは、処刑が本物であったと気付き愕然とする。スカルピアの死を知って追いかけてきた部下たちの前で、彼女は城壁から空中に身を躍らせる。