平成20年度
新国立劇場こどものためのオペラ劇場

「ジークフリートの冒険〜指環(ゆびわ)をとりもどせ!

  • リヒャルト・ワーグナー「ニーベルングの指環」による(全1幕/日本語上演)
  • 中劇場

あの名作が、ヴァージョンアップしてウィーン国立歌劇場公演で大成功!
そしてこの夏、新国立劇場に帰ってきます!

オペラ「ジークフリートの冒険」は、平成16年度公演として、ワーグナー「ニーベルングの指環」4部作を三澤洋史が編曲、マティアス・フォン・シュテークマンが台本を翻案して、1幕(約1時間)にまとめた作品です。同年8月に初演、大絶賛を博して多くのこどもたちに舞台の感動を伝えることができました。

本作品はウィーン版としてヴァージョンアップされて、平成19年11月17日にウィーン国立歌劇場 特設劇場において公演初日を迎え、大絶賛を博しました。現在もウィーン国立歌劇場で公演が続いておりますが、チケットはほぼ完全完売!!チケット入手が非常に困難な状況で人気が殺到しています。

今回、新国立劇場ではそのヴァージョンアップ版を上演!
お子様の今年の夏の思い出、オペラデビューとして最高の機会となりました!!


●ここがヴァージョンアップしました!!

(1)オーケストラ編成
今までのヴァージョンでは、管楽器等の響きの厚みを出すために、2台のエレクトーンを使用していましたが、今回は、エレクトーンをカットして、オーケストラのオリジナル楽器のみの編成となっています。このヴァージョンアップによって、より一層、生のサウンドでお子様にオペラの素晴らしさをお伝えする事ができます!

(2)フィナーレ
楽曲で比較いたしますと、ウィーン版の最大のヴァージョンアップはフィナーレ、「愛こそすべて」です。今までの版ではドラムセットを使用した、8ビートのポップな曲想でしたが、今回は原曲の「ニーベルングの指環」からさらに編曲と改定を重ねて、クラッシックな雰囲気にヴァージョンアップしました!

ものがたり

サイレンが鳴って、妖怪ファフナーが暴れていることが知らされ、ワルキューレ達は現場に駆けつける。ブリュンヒルデは父ヴォータンの剣ノートゥングを無断で持ち出し、ファフナーに立ち向かうが、剣は無残にも真っ二つに折られてしまう。そこへヴォータンが現れ、ファフナーを追い払った。しかし彼は折れたノートゥングを見て激怒する。そして、恐れを知らない英雄が使って初めて力を発揮する霊剣を折った罰として、ブリュンヒルデを長い眠りにつかせ、周りを大きな炎の輪で包んでしまった。
さすらいの旅をしている英雄ジークフリートは、森の小鳥から“眠れる少女”の絵姿を見せられ、たちまち恋に落ちる。彼は少女を目覚めさせようと決心した。そして、ラインの娘たちが持つという不思議な指環を少女への愛の証として捧げるため、小鳥とともにライン川に向かう。しかし、指環はファフナ-に奪われていた。落胆するジークフリートの前に、ヴォータンが現れる。ヴォータンは、愛する娘に厳しすぎる罰を与えたことを後悔していた。森の小鳥はふたりを引き合わせる。ヴォータンはジークフリートがただの若者ではないことを見抜き、霊剣ノートゥングの断片を渡す。ジークフリートは、これを熱い炎で鍛え直し、ファフナーに指環をかけた戦いを挑む。激戦の末ドラゴンに化けたファフナーを倒したジークフリートは、指環を手に眠れるブリュンヒルデの元へ急ぐ。ジークフリートのキスで目覚めたブリュンヒルデは、ジークフリートのプロポーズに応え、満ち溢れる愛に包まれて結婚式となる。ラインの指環はラインの娘達の手に戻り、ヴォータンは恐れを知らない勇敢なジークフリートに王位を譲ることを宣言。一同が希望に燃え立つカップルの誕生を祝い、争いのない新しい時代への希望に包まれる。

【主催】新国立劇場
【共催】朝日新聞社

【特別協賛】京王グループ全日本社会貢献団体機構
【協  賛】栄光ゼミナール小学館東京ガス