研修所ニュース

第11回五館合同特別講義が行われました!

 
12月4日(火)に国立劇場にて、新国立劇場・国立劇場・国立能楽堂・国立文楽劇場・国立劇場おきなわの研修生が一同に集まり、五館合同特別講義が行われました。

オペラ研修所からは第21期生、バレエ研修所からは第15期生、演劇研修所からは第14期生が参加いたしました。
今年は文楽人形浄瑠璃人形遣いの吉田和生(よしだかずお)氏に講義をしていただきました。

吉田氏は平成29年重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、現在も第一線で活躍されています。

講義では「良き舞台人になるために」と題して、吉田氏が40年におよぶ芸歴の中で感じた様々なことをお話ししてくださいました。

研修生からの長い芸歴の中で今でも変わらず大事にしていることは、という質問に対しては、「役の"性根"すなわちその登場人物の考え方を考えることが大切」とのお答えでした。

沢山の役になりきらなくてはいけない舞台人だからこそ、様々な分野の知識を好奇心を持って広く学び、作品背景や役どころの理解をすることが大切、

最近は映像で簡単に学べることも多いが、実際先生に習いに行き、直接色々なことを言われながらでなければ学べないこともある、というお話しに、研修生たちは熱心に聞き入っていました。

 

講義後には、各研修所の研修生との交流会が行われ、日頃は5つの異なる劇場で研鑽を積んでいる研修生たちが一堂に会し、現代舞台芸術・古典芸能のジャンルを越えた交流ができました。

また、交流会後に、小劇場ロビーにて吉田氏が特別に実演を行ってくださり、人形の構造や動かし方のお話を伺い、生きているかのように動く人形を拝見して研修生たちからは驚きの声が上がりました。

最後に研修生たちも人形を持たせていただき、初めて触れた人形の想像以上の重さ、動かし遣うことの難しさを体感する貴重な機会となりました。

 

       

      国立劇場小劇場ロビーでの実演の様子