第13期生が自作自演発表会を行いました
第13期生の6名が、自作自演作品の発表を新国立劇場リハーサル室で行いました。
バレエ研修所では開所以来、研修2年目の研修生を対象に"自作自演作品の創作"が、夏休みの課題として与えられています。上演時間は5分まで。研修生自身がコンセプトを考え、音楽を選び、振付をし、衣裳も決めます。それを自分自身が踊り、発表します。照明はスタジオでは思うようにできませんが、できる範囲でチャレンジしています。
1年目の研修生や予科生も、来年以降の自分たちと重ね、緊張しながらもとても楽しみにしています。
ごくごく小さな発表会ですが、プログラムの準備、進行なども含め、全員が協力して発表会を成功させようという気持ちで望む研修生たちの姿がありました。
自作自演作品の発表を行う13期生
中島春菜は『cheerful☆』で、あふれ出る喜びや楽しさを軽快なステップで表現し、伊東真梨乃は『Dahlia』と題し、裏切りと移り気という少し大人びた雰囲気の作品に挑戦しました。荒木研史朗は『out of the score』、タイトル通り "楽譜の外へ" 飛び出したい気持ちを作品に。原衣梨佳は『mystic paradise』で新しい発見を表現豊かに踊りました。佐藤鴻は『希望を求めて・・・』と題し、絶望の淵から見える希望を表現。ラストの長澤マリーヤは『Bird』、スニーカーを履いて鳥となって踊りました。
6名の作品発表後、牧所長をはじめ、各講師や見学されていた方から講評をいただきました。「自作自演も、何年も蓄積を重ねてきているので、作品の構成など年々よくなってきている」と評価する一方、「きれいにまとまってはいるが、もっと個性がほしい」「踊りが平面的にならないように、"音楽"を表現してほしい」など貴重なアドヴァイスもいただきました。
6名にとっては、あらためて"表現すること"を探求していくなかで、その楽しさとともに創作の難しさや自己の課題につながるよい機会となりました。今回の発表で終わらせることなく、いただいたアドヴァイスを糧にして、もっと作品を掘り下げ、自分自身の言葉で表現できるように探求しつづけます。