大原永子舞踊芸術監督による16/17シーズンバレエ&ダンス演目説明会が開催されました
2月7日(日)『ラ・シルフィード/Men Y Men』公演終了後、大原永子舞踊芸術監督による2016/2017シーズン舞踊演目説明会が開催されました。
約1時間にわたる説明会から、一部をご紹介します。

シーズンを通して
芸術監督就任時から、古典バレエを大事にしたいという気持ちがあったと同時に、英国で過ごした時に魅かれたドラマ性のあるバレエのように、物語を通して個性や感情を表現できるダンサーを育てたいと思いました。現在2年目に入り、「ホフマン物語」でもドラマティック・バレエを経験し、ダンサーたちもリハーサルの中ですぐに感情を表せるようになってきています。3年目はそれを引き続き強化していきたいと考えています。
また、「コッペリア」などの古典から「ヴァレンタイン・バレエ」など短い作品をたくさん上演するものまで、バラエティに富んだラインアップにすること、お客様に求められていることを考えながら作品を選びました。
バレエ・ラインアップについて
「ロメオとジュリエット」は世界中の主なカンパニーで上演され、ダンサーも踊りたがるドラマ性の高い作品です。再演演目ではありますが、過去に出演したダンサーも成長し、バレエ団のメンバーや芸術監督も替わっているので、実際は新しい作品を作るようなものです。何度上演しても難しいドラマティック・バレエを通して「表現できるダンサーを育てたい」と思い、選びました。ストーリー自体とても有名ですが、ドラマティックバレエ独特の物語の展開、役柄の出し方はマクミランの素晴らしい所だと思います。
「シンデレラ」は12月に家族で見られるエンターテイメントとして「くるみ割り人形」と交代で上演し続けています。
シンデレラの姉たちのパントマイム的な面白みと、四季の精たちの絵画的な美しい場面とのバランスが良い作品です。
「ヴァレンタイン・バレエ」は新しい試みです。バランシンの「テーマとヴァリエーション」は昨年中劇場で上演しましたが、今回はぜひオペラパレスの空間で上演したいと考えています。深川秀夫さんとは昔「ブルーバード」で共演したことがあり、友人として親しくさせて頂いていました。「ソワレ・ド・バレエ」のパ・ド・ドゥを観たときにとても新鮮に感じ、今回上演したいとお願いしたところ快諾していただけました。「トロイゲーム」はとても楽しい、ユーモアのあるエンターテイメントですので、楽しんでください。
久しぶりの上演となる「コッペリア」はプティ独特の洒脱なセンスで少し現代化させてまとめている作品です。芸術アドヴァイザー/ステージングのルイジ・ボニーノさんももしかしたら出演してくださるかもしれません。
そして、2014/2015シーズンに新制作いたしましたウエイン・イーグリング「眠れる森の美女」を早くも再演します。
今後も「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」などと同様に、数年に一度は上演できればと思っています。オペラパレスの広い空間に合ったグランド・バレエです。「ロメオとジュリエット」に続きムンタギロフがゲストで出演します。
シーズンを締めくくるのはロマンティックバレエの代表的な作品「ジゼル」です。割と古いプロダクションではありますが、前回上演した際は小野絢子&福岡雄大ペアがバーミンガム公演に出演していたため、「ジゼル」には出演できませんでした。今回は2人も出演します。
若い才能あるダンサーを観たい・見せたい気持ちももちろんありますが、焦って出演させた結果消化不良で終わってしまってはいけないとも考えています。
コーチングや経験を積んでこそバレエ団の一員として見せられるようになりますので、早く皆様にお見せしたいとは思いつつ、現在努力しています。未定のキャストについてはサプライズ、ということで楽しみに待っていてください。
ダンス・ラインアップについて
「JAPON dance project 2016」は2014年に引き続き、バレエ団の出演するダンス作品です。以前はバレエとダンスを分けて考えることが多かったようですが、近年はバレエ団を持っている劇場だからこそできるようなバレエ団とのコラボレーションが増えてきています。海外から招聘したカンパニーと共に踊ることはダンサーにとっても良い経験になると思っていますし、今後も続けていきたいと思っています。
「DANCE to the Future 2016 Autumn」も未来の振付家を育成するために継続していきたいプロジェクトです。
踊ることも大切ですが、振付・創作力も大事なことです。出演者も振付家も同志のような関係性なので、コミュニケーションが円滑にとれますし、踊り手にも発見があります。
中村恩恵×新国立劇場バレエ団「ベートーヴェン・ソナタ」はダイナミックな踊り手としての才能を持つ中村恩恵さんが振付する作品ですので、素晴らしい作品が期待できます。
小野寺修二 カンパニーデラシネラ「ふしぎの国のアリス」は「サーカス」に引き続き、ファミリー向けの、誰でも楽しめるエンターテイメントを意識しています。
幅広い世代に楽しんでいただける作品を新国立劇場から発信していくシーズンになるかと思います。
メッセージ
ダンサーはお客様に公演を見て頂き、楽しんで頂きたいがため、日々稽古を積んでいます。
皆様に成長を見てもらい、温かくサポートしていただくことはとても励みになります。
舞台の上でも客席の温かさは感じますので、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
2016/2017シーズン バレエ ラインアップ
2016/2017シーズン ダンス ラインアップ
2016/2017シーズンセット券 発売中です
【会員優先受付】2016年2月29日(月)[必着]まで
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上記受付期間を過ぎた後は順次受付となります
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