牧阿佐美の椿姫 

ボリショイ劇場招待演目がシーズンのラストを飾る

1997年の開場時から活動を開始した新国立劇場バレエ団が劇場誕生10周年の記念作品として新制作した『椿姫』。1840年代パリを舞台にしたデュマ原作の有名な悲恋物語をバレエ化し、この作品で牧阿佐美が振付家として第7回朝日舞台芸術賞を受賞しました。
同名オペラのヴェルディ音楽をまったく使わず、デュマ原作の時代設定と同じ時代を生きた作曲家ベルリオーズからの全曲構成という新たな曲想を得ての舞台は、国内外で絶賛を浴び、2009年9月にはロシア文化省からの後援を受けてボリショイ劇場でも上演され絶賛されました。ここでしか見られない哀しくドラマチックな舞台が2009/2010シーズンの最後を飾ります。

ものがたり

マルグリットは、パリ社交界の華。その美貌はどんな男も虜にしてしまい、金に糸目をつけない紳士たちが次々と彼女を自分のものにしようとしてきた。しかし、ある日の夜会で若く純粋な詩人アルマンと出合ったことで、彼女の人生は一変する。真の愛に身を捧げる決心の末、全てを捨てて二人だけの生活を選んだマルグリットだったが、アルマンの父の説得により心ならずも彼を裏切るのだった。肺病が悪化して死期が近づくマルグリットの前に現れたアルマンは、許しを請う。しかし、時はすでに遅く・・・・・・。

バレエシリーズ協賛