文化庁委託事業
平成23年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業

新国立劇場 演劇研修所第5期生試演会A
『牛山ホテル』

演劇研修所第5期生の2回目の試演会は、岸田國士作『牛山ホテル』を演劇研修所副所長でもある西川信廣演出で上演します。1929年に書かれた本作品は、天草から仏領印度支那(現在のベトナム)に出て行った女性が経営する牛山ホテルを舞台に、植民地にうごめく日本人女性や周囲の男たちの心理も要を繊細に描く岸田國士の名作です。明晰な日本語を使いこなし、柔軟で強い身体を備えた舞台俳優を目指して研修3年目を迎えた5期生たちが、岸田戯曲の繊細で、陰影のはっきりした台詞をどうとらえ、舞台に表出するか、どうぞご期待ください。

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ものがたり

仏領印度支那の港町にある牛山よねの経営するホテルは日本人のたまり場。そこに出入りする、外国人女性との結婚に破れた商社マンと娼婦との純日本的な自己犠牲の愛の姿を主軸に、外地の活路を求めた日本人群像を浮き彫りにする。