さまよえるオランダ人

  • 2011/2012シーズン
  • Richard Wagner : Der fliegende Holländer
    リヒャルト・ワーグナー/全3幕
    【ドイツ語上演/字幕付】

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  • オペラ劇場

暗黒の海をさまようオランダ人を救う永遠の愛。ワーグナーの出世作!

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ドイツオペラの巨匠であり、尾高芸術監督がこよなく愛するワーグナーの強烈な個性が引き立つ初期の大傑作。永遠に海をさまよい続けなければならない呪いを受けたオランダ人船長を、彼に魅せられた乙女ゼンタの愛が救うという物語で、この「愛と自己犠牲による救済」は以後のワーグナー作品に共通するテーマとなっています。2004年こどものためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』の新企画挑戦で見事なチームワークを見せたM.v.シュテークマン(演出)、堀尾幸男(美術)、ひびのこづえ(衣裳)のタッグで取り組んだ2007年初演は、音楽に織り込まれたメッセージに正面から向き合った明解な舞台運びで、愛と死と救済のドラマを現代に蘇らせました。俊英ネトピルの指揮や、ワーグナー歌手たちの熱唱、迫力満点のオーケストラ、「水夫の合唱」にもご期待ください。

ものがたり

ノルウェー船が、嵐を避け入り江に船の錨をおろしている。そこへ突然黒いマストに赤い帆を張った幽霊船が現れる。幽霊船のオランダ人船長には、貞節を捧げる女性が現れるまで解けることのない呪いがかけられ、死ぬことも許されず、7つの海をさまよい続けなければならなかった。7年に1度だけ許されている上陸の機会が到来し、寄港地で出会ったノルウェー船の船長ダーラントに、娘を自分の妻にできないかと求める。ダーラントの娘ゼンタは、「さまよえるオランダ人」伝説を信じ、自分だけがオランダ人を救うことができると確信を持っている。ゼンタはオランダ人との運命的な出会いを果たすと、彼との結婚を承諾する。ところが、ゼンタを愛する猟師のエリックが、彼女の心変わりを責め、必死で引き戻そうとする。このやり取りを聞いたオランダ人は、救済への道が閉ざされたと叫び、自分の素姓を明かして、再び永遠にさまよう海へ出帆を命じる。これを追うゼンタは、永遠の愛でオランダ人を救うべく海中に身を投じる。呪縛が解けた幽霊船は轟音とともに沈み、オランダ人の呪いが解けて安らかな死が訪れる。