2013年1月29日
オペラ研修所基礎演技試演会にて「カルディヤック」を取り上げました
2013年3月1日(金)、2日(土)、3日(日)の3日間、新国立劇場中劇場において、新国立劇場オペラ研修所公演「カルディヤック」を上演します。
原作者E.T.Aホフマンの描いた、ルイ14世の治世で悪名高いラ・ヴォアゾンの毒殺事件に揺れるパリを舞台に、作曲家パウル・ヒンデミットが、ナンバー・オペラの形式を取りながら12音音階のメロディーによって人間不信の社会の孤独な人間像を鮮やかに浮き彫りにしたこのオペラは、20世紀オペラの代表作のひとつと言っても過言ではありません。
このたび新国立劇場オペラ研修所では、ドイツ・ザクセン州エルツゲビルゲ歌劇場で音楽総監督を務める高橋直史氏を指揮者に迎え、オペラ研修所にて講師を務める三浦安浩が演出を担当、第一線で活躍するゲスト歌手とともに、3月末に3年間の研修を修了する第13期生から2012年4月に入所した第15期生までの研修生たちが、作曲者ヒンデミット没後50年となる記念すべき年に本邦初演となる傑作「カルディヤック」を皆様にお届けいたします。
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2月から始まる立ち稽古に先立ち、オペラ研修所では1月28日に「カルディヤック」の一場面を取り上げた試演会が行われました。研修生自身がイメージを膨らませながらつくりあげた、登場人物それぞれのキャラクターの一部をご覧ください。
(※3月の本公演の演出とは異なります)
<第1幕より第1場:人々が集まる広場>
舞台はパリ。街では殺人事件が頻発し、人々は恐怖に怯えています。事件の被害者に共通するのは、皆天才金細工師カルディヤックの作った金細工を手にしているということでした。
写真は、貴婦人が騎士に向かって、彼に身を捧げる引き換えにカルディヤックの金細工を要求する場面です。
 (左より)伊藤達人(Ten.)、藤井麻美(M-sop.) |  (左より)林よう子(Sop.)、菅野敦(Ten.) |
<第1幕より第2場:貴婦人の寝室>寝室でくつろぐ貴婦人。演者によって大分印象が違います。
 柴田紗貴子(Sop.) |  立川清子(Sop.) |
<第2幕より>カルディヤックの工房。カルディヤックの娘は、父の愛情が自分よりも金細工に向けられていることに心を痛めています。
彼女は恋人と駆け落ちの約束をしていましたが、父親を見捨てることは出来ないと心を決められずにいるのでした。
 (左より)吉田和夏(Sop.)、村松恒矢(Bar.) |  (左より)今野沙知恵(Sop.)、村松恒矢(Bar.) |
研修生たちはこれから上演に向けて稽古を重ね、舞台を創り上げていきます。
稽古の様子はオペラ研修所ブログでも紹介されていますので、ぜひご覧ください。

「カルディヤック」チケットのお求めは新国立劇場ボックスオフィス(03-5352-9999)まで
電話予約:10:00〜18:00 窓口販売:10:00〜19:00