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2011年6月21日

演劇「おどくみ」演出の宮田慶子よりメッセージ

「おどくみ」の舞台となった横須賀の町を訪れた宮田慶子

 2010/2011シーズン最後を飾る「おどくみ」の公演が、間もなく開幕いたします。
 時代が昭和から平成へと変わろうとする、1980年代末…。お惣菜屋を営むある家庭の中にも、古い時代から引きずり、幾重にも積み重なってきた「家」のしがらみと、新しい時代の生き方を模索しようとする世代との、ズレときしみが、不協和音を立てていきます。
 新しい時代への不安に揺れながらも、もしかすると、それでもまだ今現在よりは、夢らしい夢を見ていた「あの頃」…。
 平成も、間もなく四半世紀を迎えんとする今、あらためてあの時代を見つめることが、私達自身に何かを問いかけてくるように思えます。
 今シーズン唯一の新作書き下ろし「おどくみ」。ぜひともご覧ください。

宮田慶子(新国立劇場演劇芸術監督)