2010年10月4日
10月2日(土)、2010/2011シーズンオペラの開幕を飾る、オペラ「アラベッラ」が初日を迎えました。
今シーズンより就任した尾高忠明オペラ芸術監督が、就任第1作は「アラベッラ」でと切望し、満を持してお届けする作品です。 R.シュトラウスの作品の中でも、最も親しみやすい作品で、ウィーンでは誰もが笑みを浮かべる作品です。
“光の魔術師”と称される演出のフィリップ・アルロー氏は、舞台を、クリムトらが活躍したウィーンの黄金時代、ユーゲントシュティール全盛の1930年代に設定。 美しいブルーの照明が曲線を多用したモダンな舞台装置に映え、とてもオシャレな舞台となりました。
タクトを握るのは、昨年シャイーの後任としてライプツィヒ歌劇場の音楽監督に就任したウルフ・シルマー氏。 今年はすでに3月にウィーン国立歌劇場で、6月にベルリン・ドイツ・オペラで「アラベッラ」を振ったその力量は、東京フィルの熱演を引き出し、 R.シュトラウスの豊かな音の響きを聞かせてくれます。
美しく気品溢れるミヒャエラ・カウネ氏(ソプラノ)のアラベッラ、可憐なアグネーテ・M・ラスムッセン氏(ソプラノ)のズデンカ、 ワイルドな魅力のトーマス・J・マイヤー氏(バリトン)のマンドリカ、一途で真っ直ぐなオリヴァー・リンゲルハーン氏(テノール)のマッテオ、そして喜劇味溢れる妻屋秀和氏(バス)のヴァルトナー伯爵と竹本節子氏(メッゾソプラノ)のアデライデ、素晴らしいコロラトゥーラを披露する天羽明惠氏(ソプラノ)のフィアッカミッリなど、充実のキャストでお届けします。
歌手、オーケストラ、演出、そして世界的ファッションデザイナー・森英恵氏による衣裳が織りなす、華やかで上質な舞台に、大絶賛の拍手が起こりました。
お客様からは「歌唱力・表現力が素晴らしい。舞台の背景が絵画的で色彩が印象的で、演出と共にスケールの大きさを感じました。日頃の暗さが吹きとばされる清々しさは最高でした」などの感想が寄せられました。。
小泉純一郎元内閣総理大臣および河野洋平元衆議院議長、そして8カ国の駐日各国大使や文化担当官も鑑賞され、口々に「すばらしい公演だった。新国立劇場の公演の質の高さに感動した」と述べていらっしゃいました。
★「アラベッラ」は17日(日)まで。 公演詳細はこちら
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◎オペラトーク「アラベッラ」の模様をダイジェスト動画にて公開中です。⇒ こちらから
※一橋大学大学院教授田辺秀樹氏による、「アラベッラ」の観どころ聞きどころがご覧いただけます。
作品の予習に、ぜひご覧ください。
(左より)小泉純一郎元内閣総理大臣、 | (左より)森英恵氏、河野洋平元衆議院議長 |
ウィーラサック・フートラクーン・タイ王国大使ご夫妻と | (左より) |
(左より)南直哉東京電力顧問、 | (左より)アン・M・カンバラ東京アメリカンセンター館長、 |