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2010年5月7日

4月24日 「西埠頭」公演終演後にアフタートークが行われました

 4月24日、「西埠頭」公演終演後にアフタートークが行われました。第1部では本作品の翻訳を手掛けた佐伯隆幸氏が、『西埠頭』の作品解説、及び演劇が示す日常生活におけるタブーなどについて学術的な立場から興味深いお話をして下さいました。

 第2部では、演出家モイーズ・トゥーレ氏、監修の鵜山仁芸術監督、ロドルフ役の小林勝也氏、新国立劇場演劇研修所1期生でシャルル役の北川響さんがトークを展開しました。

 トゥーレ氏は「『西埠頭』公演は大成功だった。国際的コラボレーションという意味ではもちろんだが、私には馴染みの無かった日本語という言語で上演したことで、逆に作品理解の面で大収穫があった。日本公演のおかげでようやく完全に作品を理解出来た。」と述べました。

 鵜山氏は「『西埠頭』公演は、公共劇場が仲立ちとなり、教育機関と民間の活力とが出会うという三位一体のプロジェクト。しかも日本とフランスという異国間のコラボレーション。また一歩われわれのコミュニケーションの可能性が広がった。」と語りました。

 小林勝也氏は「モイーズ氏は差別、戦争などのテーマを美しいイメージで表現する。イメージの重要性を感じることが出来た。言語と体の表現という深い体験だった。この作品に参加出来て本当に良かった。」と語りました。

 また、オーディションでシャルル役を獲得した北川響さんは「ムーブメントの稽古では筋肉痛になった(笑)。この戯曲を理解するのは本当に大変だったが、舞台に現れない様々な稽古を体験したことが大きな力になった。この作品を皆様の前で演じられたのは大きな喜び。新国立劇場演劇研修所修了生の活動を知ってもらえるよう、これからも頑張る。」と語りました。

第1部で語る翻訳の佐伯隆幸氏

第2部:(左より)鵜山仁氏、北川響氏、小林勝也氏、
モイーズ・トゥーレ氏、通訳の加藤リツ子氏

 

鵜山仁氏、北川響氏

小林勝也氏、モイーズ・トゥーレ氏

 

観客から活発な質問がだされました