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2008年4月23日

『軍人たち』
オペラパレスでのオーケストラ練習をリポート!

オペラ『魔弾の射手』公演期間中の4月16日(水)・17日(木)の2日間、オペラパレスで『軍人たち』のオーケストラ練習及び音響テストが行われました。オーケストラ練習が劇場で行われるのは異例のこと。100名を超えるオーケストラが4箇所に分かれて演奏し、さらに様々な音響効果が要求される『軍人たち』のために、特別に組まれたものです。

若杉弘芸術監督がオーケストラピットでメインとなる巨大オーケストラを指揮。
オーケストラ本体のティンパニを除く打楽器とピアノは地下2階のリハーサル室から演奏。副指揮者が指揮者のモニターを見ながら指揮し、劇場へと生中継されます。
さらに、奥舞台には打楽器のバンダが配置され、2階客席下手にはジャズコンボが登場します。

オーケストラピット

地下2階のリハーサル室全体に所狭しと広がる打楽器群

 

奥舞台に設置された3群の打楽器のバンダ

2階バルコニー席で演奏する4人編成のジャズコンボ
(向かって左から
クラリネット、トランペット、エレキギター、エレキベース)

 

各パートそれぞれがこの難曲の演奏に挑み、さらにそれを正副指揮者がひとつにまとめていきます。演奏陣は異常なほどの集中力で演奏に挑み、いずれの場所も息苦しくなるほどの緊張感に包まれていました。この張り詰めた一体感の先に何が待っているのか... ドイツにおける上演時の熱狂的なカーテンコールが東京でも巻き起こるかもしれません。

若杉芸術監督が長年上演したいと願い続けてきた『軍人たち』が、音楽スタッフ、音響スタッフをはじめとする新国立劇場の総力をあげて、まもなくオペラパレスで日本初演を迎えます。この機会を是非お見逃しなく!

<ご参考>
『軍人たち』CD(1965年録音)も発売!
キングインターナショナルより1965年の世界初演時の出演者により同年録音されたこの作品が、近日中に初めてCDとして発売される予定です(日本語題名は「兵士たち」が採用されています。日本語解説付き)。

photo:Hans van ben Boogaard