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2007年1月1日

新年のご挨拶
演劇芸術監督 栗山 民也

 2007年、新春のお慶びを申し上げます。旧年中、皆様からいただいた、新国立劇場への変わらぬご支援に深く感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 本年7月までは、私の芸術監督としての最終シーズンで、9月からは鵜山仁新演劇芸術監督へバトンタッチする節目の年となります。
 私のシーズン後半の演目は、3月に6年前に上演し、大好評をいただき多くの演劇賞を頂戴しました「コペンハーゲン」を鵜山演出で再演します。続いて4月にはイギリスの作家に新作を依頼して実現した、世界初演の「CLEANSKINS―きれいな肌―」を私の演出で上演、5月には新国立劇場初の中国との共同制作、平田オリザ・李六乙、両氏による作・演出「下周村―花に嵐のたとえもあるさ―」。5月、6月にはイギリスの演出家ジョン・ケアード演出による、シェイクスピアの「夏の夜の夢」、6月、7月には私の芸術監督としての最後の仕事として、私自身、ユージン・オニールの3作目となる「氷屋来たる」を演出いたします。

 私の7年間に及ぶ芸術監督在任期間中、多くの皆様から頂いたお力添えに対し、この場をお借りして深く御礼申し上げます。
 9月からは、私の演劇の友である鵜山仁氏が芸術監督として、さらなる飛躍に向け励んでくれることと思います。そして、「演劇によって可能なことは何か、」この永遠の問いを、順にリレーしていきたいと思っております。

 新国立劇場の演劇は、その中で、日本演劇が果たせる仕事をただひたすら突き進んで行くことでしょう。
 私に頂きました皆様からのご厚情を、引き続き頂戴できましたら幸いです。
 最後になりましたが、2007年が皆様にとってより良い年となりますよう、心からお祈り申し上げます。


演劇芸術監督

栗山 民也