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2005年11月3日

オペラ「魔笛」夜の女王役で出演する佐藤 美枝子さんにショートインタビューをいたしました。

 

Q.現在、バレエ「カルミナ・ブラーナ」にソプラノ歌手として出演されていらっしゃいます。
A.私は、カール・オルフが作曲したこの作品が、学生のころから大好きでした!
ですから、今回このプロダクションに歌手として出演させていただいて、とても嬉しく思っています。リハーサルを重ねていくうちに、この音楽が私の体の血となり肉となり、と自分の中の一部となっていくような気がしています。


Q.その次に新国立劇場の出演される作品は、オペラ「魔笛」です。
A.このオペラはとても親しみやすい作品で、お子様でも楽しんでいただけるようなおとぎ話だと思いますね。音楽もとても有名なシーンがたくさんあります。タミーノのアリア、パパゲーノとパパゲーナの二重唱。そして、私が歌う夜の女王のアリア(笑)。きっと飽きないで客席で楽しんでいただけると思います。

Q.今度のプロダクションはレパートリー公演です。
A.先回の公演を拝見して、演出のハンペさんが創り出した“魔笛の世界”は、すごく美しい舞台だと想いました。私がこの美しい世界に入ることに、幸せを感じています。リハーサルを積んで、演出の意図する夜の女王をちゃんと自分の物にして、公演に臨みたいと思います。

Q.今回の役である「夜の女王」についてお話ください。
A.私は「夜の女王」という役を演じるにあたり、キャラクターとドラマの流れを大切にしていきたいと思っています。前半のアリアでは「ザラストロに愛娘パミーナを奪われた母親」、後半のアリアでは「強い怒りと復讐の気持ちを娘に託す母親」をしっかりと表現したいと思っています。
夜の女王は、傲慢ですが、パミーナの母なのです。母親としてパミーナに対する愛情はとても“大きい”のです。前半のアリアでタミーノに対して「自分の娘を救ってください」と願う気持ちは、やはり母親なのです。
また、夜の女王のアリアはとても難しい曲です。このアリアを歌唱するためには、もちろん高度な歌唱テクニックが必要です。でも“テクニックのみを披露するよう”なアリアは歌いたくありません。“柔らかい声”という特性を活かして、“歌唱テクニック”と“母親・夜の女王しての娘に対する想い”この二つの両面をしっかりと表現していきたいと思っています。


Q.秋から冬にかけて季節の変わり目です。健康維持の秘訣をあれば、ご披露ください。
A.生活習慣としての手洗いとうがいは基本ですね。うがいは、お水にお塩を入れてしています。私には“お水にお塩”が一番良いみたいです。それから、部屋の中が乾燥しすぎないように配慮していますね。
また、健康維持には精神的にも良い状態をキープすることがとても大切ですね。出来るだけストレスを貯めこまないようにしています。私のストレス発散方法ですが、家族とのコミュニケーションかな。いろんな事を家庭で話して、“話す事”でストレスを発散していますね。精神的にバランスが崩れると、健康的にも影響します。だから、両面で良い状態をキープすることを、いつも心がけています。それから、オペラは体力勝負ですので、自宅でCDなどを聴く時には<サイドステッパー>を踏んで体力増進に励んでいます。
もうひとつ、私のリラックスに欠かせないのは<香り>です。私はユリとバラの香りが大好きなんです。リビングでお香を焚いたり、バラの香りのローソクを燈しながらバスタブに入ったり。ユリの香りが欲しい時には、お花屋さんでカサブランカを購入して各部屋に飾ります。とりわけ、枕元に飾り、ユリの香りに包まれて眠りにつくのは、最高に幸せです。


Q.最後に一言お願いいたします。
A.「カルミナ・ブラーナ」のリハーサルで経験したように、オペラ「魔笛」のリハーサルが始まって、この作品の持つ素晴らしさが自分の中に吸収されていく日がほんとうに待ち遠しいです。先ほども申しましたように、オペラ「魔笛」は、ベテランのファンからオペラデビューの方々まで、幅広い方々に楽しんでいただけるオペラです。バレエ「カルミナ・ブラーナ」を観てくださった方、是非、来年1月のオペラ「魔笛」も観にいらしてくださね。

 

 オペラ「魔笛」公演初日は平成18年1月21日(金)15:00開演です。皆様のご来場をお待ちしております!

オペラ「魔笛」公演情報