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2010年 11月

橋本咲キアーラさんのわが町

続いては1500名のオーディションで選ばれた精鋭、Boys&Girlsの橋本咲キアーラさんです。

私が初めて、父の生まれ故郷である

南イタリア、カラブリア州にある小さな村メッスィニャーリ

を訪れたのは高校二年の夏休みです。                           

海と山に囲まれたこの村の各家々にはオリーブの木や畑があり自給自足に近い生活をしています。親戚の家では毎日、畑で穫れた新鮮な野菜、自家製のオーリブオイルや生パスタを使った家庭料理を御馳走になりました。一日のエネルギーの源は、この美味しい食事を通して生まれる会話や笑いからくるんだ!と感じました。                                                            

朝、鶏の鳴き声で目を覚まし、夜、虫の鳴き声で眠りにつく。 山に登って羊飼いのチーズ作りを手伝ったり、ある夜には、町をまわって演奏するアコーディオン弾きの少年とタンバリン叩きの少年の陽気な音楽にのって歌って踊ったり。                                                           

日本に帰ってきた今でも、メッスィニャーリでの生活が自分の中に息づいています。 

                             

都村敏子さんのわが町

続いての登場は、さいたまゴールドシアター所属の都村敏子さん

想い出のわが町 会津若松

終戦の翌年、私は小学校5年生だったが、両親の元を離れて会津若松に疎開をしていた祖母の元に行かされた。祖母は映画館の中の売店をし、そこで生活していた。その頃の若松は雪が降ると春迄、土を見ることが出来ず土が恋しかった。冬になると新明通りの雪道の上に小さな小屋がたくさん並び十日市が開かれた。夜になるとカンテラの灯りがともされカーニバルの匂いが鼻をついた。

夏にはお盆にその新明通りに櫓が組まれ、芸者衆が櫓の上で会津盤台山を歌った。私は輪に入って踊った。学校が早く終わった時には、よく飯森山や鶴ヶ城に遊びに行った。飯森山のあの階段を一気にかけ上り、帰り道おいしい湧水を飲んで帰った。

春には鶴ヶ城でお花見をした。あの頃ライトアップはなかったが夜桜がとても美しく、いつ迄も印象に残った。60年も昔のことである。

いよいよ、稽古スタート!

本日12:30から、「顔合わせ」が行われました。新国立劇場内のリハーサル室に集合した、ほぼすべての出演者、スタッフを一人ずつ紹介。その数なんと、70名! 今回の公演の規模の大きさを実感したしだいです。

演劇部門の芸術監督で、今回の演出を担当する宮田慶子が、「高い意志をもって、自由なのびのびとした舞台を作り上げたい」と挨拶すると、翻訳の水谷八也さんは「大人の舞台を期待したい」とコメント。

これから来年1月13日の初日に向けて、出演者、スタッフともに決意を新たにしました。

その後さっそく、台本の読み合わせ、いわゆる「本読み」がスタート。机を円形に並べ、出演者一人一人が自身の役の台詞を声に出して読むと、このキャスティングへの期待値が一気に高まりました。みんな適役なんです!


なお、出演者の皆さんが「思い出の“わが町”」を綴るエッセイが、本サイトのブログ「OUR TOWNS ~思い出のわが町~」で連載開始です。こちらもどうぞお楽しみに。(ま)

宮田監督が学校訪問し講義を行いました。

11月11日(木)、宮田慶子芸術監督は、東京都小金井市にある東京工学院専門学校の演劇・声優科を訪問、講義を行いました。
初めに、現在の学生の皆さんと同じ目線に立って、自らが演劇の世界へと歩み始めた当時のエピソードや、実際に職業として携わった駆け出しのころが話題となりました。
また、演出を控える「わが町」では大規模なオーディションを実施。そこで選ばれた出演者を対象に、これまで数回に渡って開催してきたワークショップの内容を解説しました。身体的なコミュニケーションの取り方、言葉を発する上でのさまざまなニュアンス、発声のポイントなど、実践的な側面をもった内容でした。
さらには、俳優・声優を目指す学生の皆さんとあって、プロフェッショナルであるために必要な日常での人間観察や徹底した自己管理について具体的なアドバイスも。それに応えてノートにペンを走らせる学生の皆さんの様子が印象的でした。将来への期待を込めた、厳しくも刺激的な講義は、有意義なひとときとなりました。

小堺一機さんのわが町

トップバッターは、舞台監督役の小堺一機さんです。

ニューヨークです!!

25年前に、初めて仕事で訪れた時の驚きと感動と興奮は今でも忘れられません。

ブロードウェイの大人さ、成熟した芸術の香りに、胸が震えました。

そして、美しい摩天楼、セントラルパーク、ビレッジ街の雰囲気、あらゆる文化の渦のような街、そこに居るだけで、心が満ちてくるような感覚、今もあれから毎年一回必ず旅しています。
1日中セントラルパークに居たり、メトロポリタンに居たり、とにかく僕にとっては一年に一度ふところに飛び込んでいく街です。

色々な意味で“わが町”です。

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