ミュンヘン大学在学中に第一次世界大戦に徴兵され兵役に就き、『死んだ兵士のバラード』を書く。22年『夜打つ太鼓』の初演で注目され、クライスト賞を受賞。ミュンヘンやベルリンの劇場でドラマトゥルクとして活躍後、28年、クルト・ヴァイルとともに発表した『三文オペラ』で大成功をおさめる。20年代後半からベルリンで現代演劇の変革を志し、叙事的演劇や異化効果を提唱し、教育劇や音楽劇などを試みる。
しかし、ヨーロッパ各地でヒトラー勢力が拡大していく中、反ヒトラー的立場で演劇活動を行うブレヒトの立場は悪化。33年、ついにベルリンから亡命、15年に及ぶ亡命生活を送る。亡命中も反戦運動を続けながら、『ガリレイの生涯』『母・肝っ玉とその子どもたち』『セツアンの善人』などを書き溜める。48年、東ドイツへ帰還、翌49年、妻ヘレーネ・ヴァイゲルとともに、ベルリナー・アンサンブルをベルリンに設立。51年に東独国民賞、54年にスターリン平和賞を受賞。
父親がユダヤ教会の聖歌隊の指揮者だったことから、15歳より音楽理論と作曲を学び始める。18年、ベルリン音楽大学を退学後、リューデンシャイト・オペラ劇場の指揮者となる。20年にはベルリンに戻り芸術アカデミーで作曲を専攻、次々に作品を発表し、前衛音楽家として耳目を集める。
28年の『三文オペラ』成功をきっかけに一躍有名になるが、高名なユダヤ人作曲家であったことから、ナチスの当局から危険視されるようになり、後期の作品の発表時には、コンサートの会場でナチ党員によって組織された暴動が何度も起きた。33年、パリへ亡命。その後アメリカに移住し、ポピュラー音楽を研究、数多くのミュージカル作品を残している。43年アメリカ市民権を取得、オペラ、映画音楽、交響曲を多数作曲し、その楽曲は今も多くのミュージシャンに影響を与えている。
1957年生まれ、東京都出身。新国立劇場演劇部門、芸術監督。80年、劇団青年座(文芸部)に入団。83年青年座スタジオ公演『ひといきといき』の作・演出でデビュー。翻訳劇、近代古典、ストレートプレイ、ミュージカル、商業演劇、小劇場と多方面にわたる作品を手がける一方、演劇教育や日本各地での演劇振興・交流に積極的に取り組んでいる。
新国立劇場演劇研修所講師・サポート委員。社団法人日本劇団協議会常務理事、日本演出者協会副理事長。主な受賞歴に、94年第29回紀伊国屋演劇賞個人賞(青年座『MOTHER』)、97年第5回読売演劇大賞優秀演出家賞(青年座『フユヒコ』)、98年芸術選奨文部大臣新人賞(新国立劇場『ディア・ライアー』)、2001年第43回毎日芸術賞千田是也賞、第9回読売演劇大賞最優秀演出家賞(青年座『赤シャツ』『悔しい女』、松竹『サラ』)など。上記以外の主な演出作品に、青年座『ブンナよ、木からおりてこい』『妻と社長と九ちゃん』『をんな善哉』、松竹『愛は謎の変奏曲』『恋の三重奏』『ガブリエル・シャネル』、ホリプロ『ノイゼズオフ』『エレファントマン』『ペテン師と詐欺師』、パルコ『ふたたびの恋』『LOVE30』、アトリエ・ダンカン『伝説の女優』など。新国立劇場では上記『ディア・ライアー』のほか、『かくて新年は』『美女で野獣』『屋上庭園』を演出。芸術監督就任後は2010/2011シーズン『ヘッダ・ガーブレル』『わが町』『おどくみ』、2011/2012シーズン『朱雀家の滅亡』『負傷者16人 ─SIXTEEN WOUNDED─』、2012/2013シーズン『るつぼ』『長い墓標の列』『つく、きえる』、2013/2014シーズン『ピグマリオン』。
1946年、鹿児島生まれ。東京大学文学部・大学院ドイツ文学専攻で学び、九州大学と成城大学を経て、東京外国語大学で 2010年に定年を迎え、現在は東京外国語大学名誉教授。
卒業論文が「ブレヒトの教育劇」で、修士論文は「ドイツ自然主義+自由劇場運動とハウプトマン」。以来、ミュラーやイエリネク、ピナ・バウシュ等々の現代ドイツ演劇の翻訳・紹介・研究。著書に『聖母と娼婦を超えて ―ブレヒトと女たちの共生』『ハイナー・ミュラー・マシーン』『現代ドイツ演劇の構図』、共編著に『境界の「言語」 ―地球化/地域化のダイナミクス』『劇場を世界に ―外国語劇の歴史と挑戦』『演劇インタラクティブ ―日本×ドイツ』。主な訳書にスポトー著『ロッテ・レーニャ ―ワイマール文化の名花』、シュミット著『ピナ・バウシュ ―怖がらずに踊ってごらん』、共訳書に『ブレヒト作業日誌』『ハイナー・ミュラーテクスト集』『ドイツ現代戯曲選30』、レーマン著『ポストドラマ演劇』など。ブレヒト関連では、『ガリレオの生涯』と『母アンナの子連れ従軍記』がともに光文社古典新訳文庫で既刊、この『三文オペラ』と『ソポクレス改作アンティゴネ』も近刊予定。
ピアニスト、作・編曲家、プロデューサー
東京都出身。1978 年に渡米。L.A.にてアレンジを学びながらジャズシーンで活躍。86 年に帰国後は、ジャズピアニストとしての活動だけに留まらず、スタジオ・プレイヤーとして数千曲に及ぶレコーディングに参加する一方、サザンオールスターズ、浜崎あゆみ、中島美嘉、ゴスペラーズ、GLAY、平原綾香、JUJU、森山良子、加藤登紀子など幅広いジャンルのアーティストのアレンジ、プロデュース、テレビドラマ「拝啓、父上様」「歸國」や、ミュージカル「フレディ」「PURE LOVE」の作曲など、その活動の範囲は多岐にわたる。
最近ではJUJU「DELICIOUS」、「DELICIOUS 2nd Dish」のサウンド・プロデュース、サザンオールスターズ「蛍」弦・管編曲を担当。自身のアルバムとしては、「BLUE IN GREEN」「Shimaken Super Sessions」などがある。
1997 年、映画『ドリームスタジアム』でデビュー。04 年『髑髏城の七人~アオドクロ』で初舞台。その後は蜷川幸雄、松尾スズキ、野田秀樹、栗山民也らの作品に次々と出演、ドラマ、映画、舞台と多ジャンルで活躍。
近年の主な出演作に、ドラマ『八重の桜』『S-最後の警官-』、映画『奇跡のリンゴ』『スイートハート・チョコレート』、舞台『欲望という名の電車』『ザ・キャラクター』『アントニーとクレオパトラ』『MY ROMANTIC HISTORY?カレの事情とカノジョの都合?』など。新国立劇場では『るつぼ』に出演。
2000 年、ユニットで歌手デビュー。02 年ソロ・デビュー後、女優としてドラマ、映画などに出演。第 40 回ゴールデン・アロー賞音楽新人賞受賞。近年は舞台にもその活動の場を広げながら、Web「宅ふぁいる便」にてコラムを連載中。2012 年、文化庁新進芸術家海外研修制度の研修生としてニューヨークに渡る。本作が帰国後初の舞台となる。
近年の主な出演作に、ドラマ『はつ恋』、映画『綱引いちゃった!』、舞台『スウィーニー・トッド』『RENT』など。新国立劇場では『ヘンリー六世』三部作に出演。
1992 年『ミス・サイゴン』で舞台デビュー。94 年『レ・ミゼラブル』マリウス役に抜擢され、2003 年からは主役ジャン・バルジャンもつとめる。1999 年以降、シンガーソングライターとしても活動を開始、これまでにアルバムを5枚発表。最新作は、ミュージカルのカヴァーCD『Treasures in my life』。
近年の主な出演作に『ロコへのバラード』『天翔ける風に』『トゥモロー・モーニング』などのほか、6月には『ミュージカル シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~』への出演する。新国立劇場では東京裁判三部作・第一部『夢の裂け目』に出演。
2000年、第5回「東宝シンデレラ」審査員特別賞を受賞し、デビュー。03年にドラマ『ショコラ』、舞台『シンデレラストーリー』の主役に抜擢され、一躍脚光を浴びる。以降、ドラマ、映画、舞台で活躍、11年には第 36 回菊田一夫演劇賞を受賞。
今年公開された映画『東京難民』でヒロインを演じ、注目を集めている。
近年の主な出演作に、ドラマ『陽だまりの樹』、映画『恋とオンチの方程式』、舞台『ZORRO THE MUSICAL』『レベッカ』『屋根の上のバイオリン弾き』『イン・ザ・ハイツ』など。新国立劇場には初出演となる。
1983 年、劇団東京ヴォードヴィルショーに入団。劇団公演のみならず、外部出演も多数。また、ドラマ、映画などにも数多く出演している。第 20 回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。
近年の主な出演作に、ドラマ『臨場』『カーネーション』『なるようになるさ』『SMOKING GUN~決定的証拠~』、舞台『龍馬の妻とその夫と愛人』『アパッチ砦の攻防』『謎解きはディナーの後で』など。新国立劇場では『負傷者 16 人-SIXTEEN WOUNDED-』に出演。
1974 年、子役デビュー。87 年『レ・ミゼラブル』で脚光を浴びる。同作の世界ベストキャストに選ばれ、英国王室主催の御前コンサートに出演、参加したアルバム『インターナショナル・キャスト盤』がグラミー賞を受賞。芸術選奨文部大臣新人賞、紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞など受賞多数。大阪芸術大学教授。本年 10 月にデビュー40 周年記念コンサートを行う。
近年の主な出演作品に『飢餓海峡』『二十四の瞳』『ZORRO THE Musical』『ダウンタウン・フォーリーズ』など。新国立劇場では『ブッダ』『イロアセル』に出演。
1977 年、青年座研究所を経て同劇団に入団。舞台のみならず、映画、ドラマでも活躍。またジェイソン・ステイサム、ヒュー・ジャックマン、ショーン・ペン、ラッセル・クロウ、ソン・ガンホなどの吹替で多くのファンを虜にしている。
近年の主な出演作に、ドラマ『軍師官兵衛』、映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』、舞台『ピアフ』『ハムレット』『灰色のカナリア』『宝塚 BOYS』など。
新国立劇場では『涙の谷、銀河の丘』『世阿彌』『屋上庭園/動員挿話』に出演。