プロフィール

【作】ジャン=ポール・サルトル(Jean‐Paul Sartre)
フランスの哲学者、小説家、劇作家、評論家。1905年パリ生まれ。“実存主義”を世に広め、世界中の若者に大きな影響を与えた。第二次大戦後の世界の代表的知識人である。小説『嘔吐』(38年)、論文『存在と無』(43年)で名声を博した。43年の『蠅』の上演により劇作家としてもその名を馳せたサルトルは、44年に『出口なし』、『墓場なき死者』『恭しき娼婦』(46年)、『汚れた手』(48年)、『悪魔と神』(51年)、『キーン』(53年)、『ネクラソフ』(55年)と矢継ぎ早に戯曲を発表した。59年に発表された『アルトナの幽閉者』は創作劇としては最後のものである。

【翻訳】岩切正一郎(いわきり・しょういちろう)
1959年、宮崎県生まれ。フランス文学者。国際基督教大学教授。
戯曲の翻訳に『ひばり』(ジャン・アヌイ)、『カリギュラ』(アルベール・カミュ)など。著書に『さなぎとイマーゴ:ボードレールの詩学』、翻訳書に『ノアノア』(ポール・ゴーギャン)、『世界文学空間 文学資本と文学革命』(パスカル・カザノヴァ)など。2008年、『ひばり』と『カリギュラ』の翻訳によって、優れた戯曲翻訳に贈られる湯浅芳子賞を受賞。新国立劇場では11年『ゴドーを待ちながら』(演出・森新太郎)の翻訳を手掛けている。

【演出】上村聡史(かみむら・さとし)
1979年、東京生まれ。2001年文学座付属演劇研究所41期生として入所。06年座員に昇格。文学座の公演に演出部として参加しながら、木村光一、鵜山仁の演出助手を経て、05年アトリエの会『焼けた花園』にて初演出。また翌年06年アトリエの会で上演された『Awake and Sing!』が好評を博し、優れた舞台芸術の再演と放送を企画するNHKシアターコレクション08にて再演される。09年より文化庁新進芸術家海外留学制度により1年間イギリスに留学。主な演出作品に『ミセス・サヴェッジ』『棒になった男』『連結の子』『ポルノグラフィ』『千に砕け散る空の星』、オペラ『人間の声』など。

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