【作】ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)
1856年アイルランド、ダブリンに生まれる。劇作家、劇評家、音楽評論家、社会主義者。母親の跡を追い、76年ロンドンに出て、小説家を目指すが失敗。80年代から美術・音楽・演劇に評論の筆を振るう傍ら、マルクスの「資本論」を読んで社会主義の影響を受けた。84年、穏健な社会主義団体で、後にイギリス労働党の元となったフェビアン協会の創設直後に入会、以後、同協会の主要メンバーとして、パンフレットに講演に街頭演説にと大活躍した。92年、『やもめの家』で戯曲デビュー。以後、半世紀以上の間に50編以上の戯曲を発表し、その奇抜な皮肉と辛らつな破壊力とを社会のあらゆる因習の上に浴びせかけた。代表作として、『人と超人』『ピグマリオン』『聖女ジョウン』など。1925年にノーベル文学賞受賞。英国その他の英語圏でシェイクスピアに次いで上演される劇作家。50年11月2日没。
【翻訳】小田島恒志 (おだしま・こうし)
現代イギリス小説、現代英米演劇。早稲田大学大学院博士課程、ロンドン大学大学院修士課程修了。現在、早稲田大学教授。D.H.ロレンスの小説と戯曲、戯曲翻訳の実際、現代英米演劇などを研究。『GHETTO/ゲットー』『エヴァ、帰りのない旅』『メッカへの道』『プルーフ/証明』『グラディスおばあさんの画廊』『ジェイプス』『ニュルンベルク裁判』『グリマー・アンド・シャイン』『コミックポテンシャル』『BLACK BIRD』『ロックンロール』『叔母との旅』『欲望という名の電車』、新国立劇場では、『くしゃみ』『うら騒ぎ/ノイゼズ・オフ』『CLEANSKINS/きれいな肌』『シュート・ザ・クロウ』など翻訳多数。1996年、湯浅芳子賞受賞。日本英文学会、日本ロレンス協会会員、日本演劇学会会員。
【演出】宮田慶子 (みやた・けいこ)
1957年生まれ、東京都出身。新国立劇場演劇部門、芸術監督。
80年、劇団青年座(文芸部)に入団。83年青年座スタジオ公演『ひといきといき』の作・演出でデビュー。
翻訳劇、近代古典、ストレートプレイ、ミュージカル、商業演劇、小劇場と多方面にわたる作品を手がける一方、演劇教育や日本各地での演劇振興・交流に積極的に取り組んでいる。
新国立劇場演劇研修所講師・サポート委員。社団法人日本劇団協議会常務理事、日本演出者協会副理事長。
主な受賞歴に、94年第29回紀伊国屋演劇賞個人賞(『MOTHER』青年座)、97年第5回読売演劇大賞優秀演出家賞(『フユヒコ』青年座)、98年芸術選奨文部大臣新人賞(新国立劇場公演『ディア・ライアー』)、01年第43回毎日芸術賞千田是也賞、第9回読売演劇大賞最優秀演出家賞(『赤シャツ』『悔しい女』青年座、『サラ』 松竹)など。
上記以外の主な演出作品に、『ブンナよ、木からおりてこい』『妻と社長と九ちゃん』『をんな善哉』(青年座)、『愛は謎の変奏曲』『恋の三重奏』『ガブリエル・シャネル』(松竹)、『ノイゼズオフ』『エレファントマン』『ペテン師と詐欺師』(ホリプロ)、『ふたたびの恋』『LOVE30』(パルコ)、『伝説の女優』(アトリエ・ダンカン)など。
新国立劇場では上記『ディア・ライアー』のほか、『かくて新年は』『美女で野獣』『屋上庭園』を演出。芸術監督就任後は2010/2011シーズン『ヘッダ・ガーブレル』『わが町』『おどくみ』、2011/2012シーズン『朱雀家の滅亡』『負傷者16人 ─SIXTEEN WOUNDED─』、2012/2013シーズン『るつぼ』。