プロフィール

【作】Oscar Wild(オスカー・ワイルド)
詩人・小説家・劇作家。1854年アイルランドのダブリン生まれ。ダブリン大学のトリニティ・カレッジを卒業後、オックスフォード大学に学ぶ。「芸術のための芸術」を主張して唯美主義、芸術至上主義に基づく運動を展開し、その多彩な文筆活動によって、耽美的・退廃的・懐疑的な19世紀末の芸術の旗手とされた。その作品と生きざまは世界中に影響をおよぼし、日本においても森鴎外、夏目漱石、芥川龍之介以降多数の文学者たちが意識することとなる。小説『ドリアン・グレイの肖像』や『ウィンダミア卿夫人の扇』などの喜劇作品、短編集『幸福の王子・その他』『柘榴の家』などがある。晩年は男色のため収監され、出獄後、失意のままに1900年没。

【翻訳】平野啓一郎(ひらの・けいいちろう)
1975年愛知県生れ。京都大学法学部卒。99年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。以後、2002 年発表の大長編『葬送』をはじめ、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。主な著書に『一月物語』『高瀬川』『滴り落ちる時計たちの波紋』『顔のない裸体たち』『あなたが、いなかった、あなた』『決壊』『モノローグ(エッセイ集)』『ディアローグ(対談集)』『小説の読み方 感想が語れる着眼点』『ドーン』など。近著は『かたちだけの愛』(中央公論新社)。ほかの受賞歴に平成12年度第18回京都府文化賞奨励賞、『決壊』にて08年第59回芸術選奨文部科学大臣新人賞、『ドーン』にて09年第19回ドゥマゴ文学賞など。戯曲の翻訳は今回初めてとなる。

【演出】宮本亜門(みやもと・あもん)
出演者、振付師を経て、2年間ロンドン、ニューヨークに留学。帰国後の1987年にオリジナル・ミュージカル『アイ・ガット・マーマン』で演出家としてデビュー。翌88年には同作品で昭和63年度文化庁芸術祭賞を受賞。ミュージカルのみならず、ストレート・プレイ、オペラなど、常に注目される演出家として、国内外へ活動の場を広げている。2004年に、ニューヨークのブロードウェイにて『太平洋序曲』を東洋人初の演出家として手がけ、05年同作はトニー賞の4部門でノミネートされる。また、10年には、米・フィラデルフィアオペラで、作曲家であり指揮者のタン・ドゥンを迎えた現代オペラ『TEA:A Mirror of Soul』を再演し、ロンドン、ウエストエンドにて『ファンタスティックス』を演出した。新国立劇場では『太平洋序曲』『INTO THE WOODS』を手がけている。『INTO THE WOODS』の演出で第4回朝日舞台芸術賞秋元松代賞受賞。
11年1月オープンのKAAT 神奈川芸術劇場の初代芸術監督に就任。杮;;;;;;落とし公演『金閣寺』を演出。

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