『悩める劇場支配人』稽古場たより⑤一和田悠花
オペラ研修所修了公演ドメニコ・チマローザ作曲、『悩める劇場支配人』。
今年の3月で3年間の研修を修了し、4月からは世界に羽ばたいていく21期生を1名ずつ紹介しています。
最後のご紹介となるのは、メルリーナ役の和田悠花(ソプラノ)です。
和田悠花 WADA Yuka ソプラノ
大阪府立夕陽丘高校音楽科を経て、京都市立芸術大学卒業、同大学院を修了。卒業時、音楽学部賞、京都音楽協会賞受賞。修了時、大学院賞受賞。
平成26年度青山財団奨学生。フォーレ「レクイエム」、ベートーヴェン「第九」にソリストとして出演。第65回、第67回全日本学生音楽コンクール大阪大会入選。第52回なにわ芸術祭新人賞。第1回豊中音楽コンクール第2位、市民聴衆賞。オペラでは「ラ・ボエーム」ミミ等に出演。
これまでに田中友輝子、上野洋子、田中勉の各氏に師事。
オペラ研修所では、『カプレーティ家とモンテッキ家』ジュリエッタ役、W.A.モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナ役、『イオランタ』イオランタ役で出演。
ANAスカラシップにより、昨年度ミラノ・スカラ座アカデミーにて研修。
2019年度試演会『イオランタ』より(写真前列左) YOST2020より(写真左)
舞台写真撮影:平田真璃
<和田悠花より>
21期ソプラノの和田悠花です。
今回が研修生として最後のオペラとなりました。
チマローザの"悩める劇場支配人"...きっと皆さんと同じく、私たちも初めて名前を聞くオペラでした。しかしお稽古を続けていく中で、シンプルで清潔な音楽、コミカルなストーリー、個性あふれる登場人物たちにどんどん引き込まれていきました。きっと皆様も幕がおりる頃にはこの作品の虜になっているのではないでしょうか。また、全ての登場人物に一曲ずつアリアがあるので、研修生それぞれの魅力がより伝わる作品だと思います。
みんなで作り上げる研修所ならではの公演をお楽しみになさっていてください!
最後になりますが、ご指導下さる先生方、そしていつも客席から暖かく見守ってくださる皆様に支えられて、のびのびと研修させていただいた3年間でした。コロナ禍になり、公演中止など涙を飲んだこともありましたが...最後は笑顔で歌って旅立ちたいと思います。
本当にありがとうございました!
リハーサル室での稽古の様子(写真中央) (写真左)