研修所ニュース

『悩める劇場支配人』稽古場たより②一井上大聞

 

オペラ研修所修了公演ドメニコ・チマローザ作曲、『悩める劇場支配人』

今年の3月で3年間の研修を修了し、4月からは世界に羽ばたいていく21期生を1名ずつ紹介しています。

 

2人目にご紹介するのは、ドン・クリソーボロ役の井上大聞(バリトン)です。


井上大聞 INOUE Tamon バリトン

京都府出身。京都市立京都堀川音楽高校63期卒業。東京藝術大学音楽学部声楽専攻卒業、卒業時に同声会賞を受賞し、同声会新人演奏会に出演。同大学院音楽研究科声楽専攻修了。大学院在学中に、2017年度モーニング・コンサート第10回に出演。

京都芸術祭音楽部門に於いて、第29回では京都芸術祭市長賞を、第30回では新人賞及び聴衆賞を受賞。第89回日本音楽コンクール声楽部門第3位。杉並区民オペラ第13回公演"道化師"にシルヴィオ役として出演。

これまでに小木谷好美、寺谷千枝子、甲斐栄次郎の各氏に師事。

オペラ研修所では、『ロメオとジュリエット』パリス役、グレゴーリオ役、『カプレーティ家とモンテッキ家』カペッリオ役、W.A.モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』マゼット役、『イオランタ』ロベルト役で出演。

ANAスカラシップにより、昨年度ミラノ・スカラ座アカデミーにて研修。

 

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    2019年度試演会『イオランタ』より(写真左)     YOST2020より(写真左)

舞台写真撮影:平田真璃

 

<井上大聞より>

第21期生、バリトンの井上大聞です。

昨年はコロナウイルスの影響により研修生にとっても本当に大変な年となりましたが、そんな状況だからこそ大きな舞台に2度も立たせていただきました21期生は何かとオペラパレスで演奏する機会に恵まれた期でもあるように感じます。そんな研修所もいよいよ最後の公演が差し迫ってまいりました。日本初演であるオペラ"悩める劇場支配人"は当時の劇場の舞台裏を愉快に、また痛烈に風刺した作品です。劇場支配人その人であるドン・クリソーボロはとにかく周りの歌い手や音楽家や詩人に振り回され続けているのですが、当の本人も結局周りを振り回すので舞台は常にてんやわんや。この愉快なオペラでこの鬱蒼とした空気を晴らし、生の舞台の楽しさを感じて頂けるよう尽力したいです。

昨年は本当に残念ながら修了公演は中止となってしまいましたが、先輩方の想いも胸に、最後まで感謝しつつ舞台に立ちたいと思います。

3年間の成果を感じて頂ける演奏を目指し、本番まで精進して参ります!

 

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    リハーサル室での稽古の様子(写真中央)       (写真左)

 

 

 

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