現在上演中の新制作オペラ公演「カヴァレリア・ルスティカーナ／道化師」で演出を手がけたジルベール・デフロ氏によるオペラ研修所特別講義が、5月23日に行われました。

能や狂言をはじめ、世界各地の文化芸術に非常に造詣が深いデフロ氏。講義では、台本や楽譜の読み解き方からスタートし、作品の成立過程や、物語の舞台となる場所の歴史的・地理的背景を理解することの重要さを研修生に語ります。

また、今回演出した「カヴァレリア・ルスティカーナ／道化師」を例にとり、自身の南イタリア滞在経験をもとに、いかにして演出プランを構築していったかの過程をはじめ、登場人物の心情を描き出す照明、衣裳へのこだわりをご説明いただきました。

後半では、デフロ氏流の指揮者・歌手とのコミュニケーション方法、稽古スケジュールの組み立て方などを、世界各地の歌劇場で演出を務めてきた氏ならではのエピソードを交えながらお話いただき、約2時間半の講義はあっという間に終了。将来国内外のオペラシーンでの活躍を目指す研修生にとって、非常に刺激的な講義となりました。