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新国立劇場創作委嘱作品 オペラ『ナターシャ』が世界初演を迎えました
8月11日(月・祝)、新国立劇場創作委嘱作品・オペラ『ナターシャ』(細川俊夫作曲・多和田葉子台本)が世界初演を迎えました。
『ナターシャ』は、大野和士オペラ芸術監督による日本人作曲家委嘱シリーズの3作品目として、世界の現代音楽シーンのトップランナーとしてヨーロッパを中心に活躍する作曲家・細川俊夫に新国立劇場が委嘱、世界的作家・多和田葉子がオペラ台本を手掛ける新作オペラです。
自然と人間の係わりをライフワークとする細川俊夫と、世界人として鋭い人間批評を繰り広げる多和田葉子のコラボレーションで、地球環境の破壊と人間の欲望をテーマとした"多言語オペラ"が誕生しました。
『ナターシャ』には現代社会の様々な事象が"地獄"として次々に現れ、少女ナターシャと少年アラトが地獄めぐりを経て自らの傷と向き合い、心を通わせ成長していく旅が幻想的に綴られます。映像や照明も駆使して次々に現れるイリュージョンと音響に全身で浸り、ナターシャとアラトと旅をしていく、夢幻の舞台です。

劇場には客席内にもスピーカーが特設され、テキストや環境音を含む様々な音響が取り囲みます。世界初演の会場では、劇場中が最初の音から最後の一音まで、固唾をのんで集中している様子でした。
カーテンコールでは、素晴らしい表現力で難作品を演じ切ったイルゼ・エーレンス、山下裕賀、クリスティアン・ミードルをはじめ、森谷真理、冨平安希子、タン・ジュンボ、セリフ役のティモシー・ハリス、サクソフォン/エレキギターの大石正紀、山田岳、そして新国立劇場合唱団、ダンサー・助演のそれぞれに、また集中力に満ちた演奏をリードした大野和士芸術監督と東京フィルハーモニー交響楽団、演出のクリスティアン・レートらのクリエイティブ・チームと電子音響の有馬純寿、そして『ナターシャ』を作曲した細川俊夫に大喝采が送られました。
終演後にはアフタートークがあり、大勢のお客様と共に、世界初演を迎えた喜びを分かち合いました。
『ナターシャ』はこの後、8月13日(水)14:00、15日(金)18:30、17日(日)14:00に公演がございます。
新国立劇場が放つ、現代を照射する新作オペラを、どうぞお見逃しなく。



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※本ニュース掲出時に「多和田葉子が初のオペラ台本を手掛ける」
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