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飯守泰次郎前オペラ芸術監督のご逝去にあたって

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飯守泰次郎前オペラ芸術監督

2023年8月15日、前オペラ芸術監督の飯守泰次郎氏が逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。

飯守泰次郎氏は、日本を代表する指揮者として国内外で活躍され、ヨーロッパで積み上げてきた深いオペラへの造詣をもとに、特に数々のワーグナー作品を日本の楽壇に届けてきました。

新国立劇場では2000年『青ひげ公の城』を指揮した後、オペラ研修所公演『フィレンツェの悲劇/スペインの時』などを指揮。14年9月には新国立劇場オペラ芸術監督に就任しました。就任公演としてワーグナー最晩年の大作『パルジファル』をハリー・クプファーを演出に招いて新制作し、自らの指揮により新国立劇場初演を成し遂げました。続いて2015/2016シーズンからは3年間に渡りゲッツ・フリードリヒ演出による「ニーベルングの指環」四部作を新制作、自ら指揮を担いました。更に2017/2018シーズンには、新国立劇場オペラ芸術監督の集大成として、バイロイト音楽祭総監督であるカタリーナ・ワーグナーの新演出による『フィデリオ』を上演、指揮し、話題を巻き起こしました。在任中を通じ進取の精神をもって、ワーグナーをはじめとするオペラの真髄の紹介に精力的に取り組まれ、新国立劇場ひいては日本におけるワーグナー作品の上演に大きな足跡を遺されました。

飯守泰次郎氏のご訃報に接し、劇場関係者一同、痛惜の念にたえません。生前のご功績への敬意と感謝とともに、ここに謹んで哀悼の意を表します。

2023年8月17日 公益財団法人新国立劇場運営財団

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『パルジファル』(2014年公演カーテンコールより)
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『フィデリオ』(2018年公演カーテンコールより)
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『ラインの黄金』(2015年公演より)
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『ワルキューレ』(2016年公演より)
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『ジークフリート』(2017年公演より)
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『神々の黄昏』(2017年公演より)
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『フィデリオ』(2018年千秋楽公演より)