オペラ公演関連ニュース

オペラ『ボリス・ゴドゥノフ』が開幕しました

新国立劇場開場25周年記念公演・ポーランド国立歌劇場共同制作『ボリス・ゴドゥノフ』が初日を迎えました。

新国立劇場がムソルグスキーのこの作品を上演するのは初のことで、演出には斬新な表現手法で知られるマリウシュ・トレリンスキを招き、大野和士芸術監督の指揮で新制作を行いました。

2022_BorisGodunov_Hotta_1052_A__0822.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』プロローグより

映画監督出身のマリウシュ・トレリンスキの演出は今回も映像を多用しており、作品が内在する人間の心理や社会不安、文化的背景など様々な要素を映像的な手法で浮き彫りにするものです。物語の中心には皇帝ボリスと息子フョードルの関係を据え、最高権力者であるボリスの不安や悩み、孤独と破滅を描くと共に、民衆や悪の生々しい姿も描き出しました。

カーテンコールでは、大胆な読み込みの演出に見事な心理表現で応えたギド・イェンティンスらの出演者たち、鮮烈な演奏でドラマを進めた大野和士指揮東京都交響楽団、新国立劇場合唱団に、大きな拍手が送られました。

公演初日の終演後には大野和士芸術監督と演出家マリウシュ・トレリンスキによるアフタートークが行われ、来場したお客様から寄せられた質問をもとに、このプロダクションに込められた思いや作品の背景、制作過程をお話ししました。


『ボリス・ゴドゥノフ』公演は11月26日(土)まで。

1103_B__0359.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』プロローグより
2022_BorisGodunov_Hotta_1176_C__2285.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』第1幕より
2093_C__3619.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』第3幕より 撮影:堀田力丸
2022_BorisGodunov_Terashi_DZ6_5646.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』カーテンコールより
2022_BorisGodunov_Terashi_DZ6_5720.jpg
『ボリス・ゴドゥノフ』初日アフタートークより
2022_BorisGodunov_Terashi_DZ6_5791.jpg

『ボリス・ゴドゥノフ』初日アフタートークより
撮影:寺司正彦