オペラ公演関連ニュース

オペラ『チェネレントラ』リハーサルが始まりました

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粟國淳、アレッサンドロ・チャンマルーギのコンセプトを聞く出演者たち


2021/2022シーズンオペラ公演の公演準備が本格的に動き出し、リハーサル室では開幕作品『チェネレントラ』の立稽古が始まりました。

リハーサル初日の今日は、リハーサル室に演出家の粟國淳、美術・衣裳のアレッサンドロ・チャンマルーギ、上田遙(振付)、大島祐夫(照明)、そしてソリストと助演、新国立劇場合唱団が集まり、演出コンセプト説明を受けました。

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粟國 淳

演出の粟國淳さんからは、『チェネレントラ』について、「人間臭くリアルに描かれているストーリーとロッシーニならではの舞台の遊び、そのバランスを取るのがロッシーニの一番の難しさ」「その点をアレッサンドロ(チャンマルーギ)と話しているうちに映画スタジオの中にするという提案を受けて、それならば最初から最後まで劇中劇にできないと面白くないと考えました」「辿り着いたのが、1930年代から40年代のハリウッド黄金時代、50年代のチネチッタのイメージ。『いつかスターになれる』『何かを変えられる』『落ちこぼれてももう一度やり直せる』というテーマがあの時代の映画には共通してあります。これならば『チェネレントラ』ができると確信しました」とコンセプトの背景の説明がありました。


美術・衣裳のアレッサンドロ・チャンマルーギからは「単に映画スタジオという場所にしただけでなく、色々な撮影が次々展開していく一方で、トラディッショナルなオペラの舞台の世界へ変貌する仕掛けもしています。フィナーレではオペラ的、あるいはミュージカル的な情景になって、合唱団の皆さんも映画スタジオの人々でありながら、オペラの出演者として歌ってもらいます」と、映画にもオペラにも経験豊かなチャンマルーギならではの発想が披露されました。

立稽古では振付家の上田遙さんの指導のもと、助演として出演する俳優たちと合唱団とが振付稽古を行いました。助演と合唱団は、映画スタジオの様々な仕事をしながら、明日のスターを夢見る俳優の卵でもある映画人達に扮します。映画ファンにもオペラファンにもクスッと笑わされる仕掛けが満載の舞台になりそうです。

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演出プランについては、9月13日(月)にライブ配信を予定しているオペラトークでも詳しくお話しする予定です。お楽しみに。