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オペラ「ウェルテル」が初日を迎えました

昨日3月19日、オペラ「ウェルテル」が初日を迎えました。

フランス・オペラの代表的作品「ウェルテル」、新国立劇場のプロダクションは元パリ・オペラ座総監督ニコラ・ジョエルの演出で2016年に初演、ゲーテの世界がそのまま具現化されたような美しく重厚な舞台で、ウェルテルとシャルロットの愛の歓びと苦悩の世界へ観客を引き込みます。

注目のタイトルロールに、現在世界一流歌劇場を席巻しているリリック・テノールのサイミール・ピルグを迎え、対するシャルロットには、日本が生んだ世界のトップスター藤村実穂子が、この公演でロールデビューしました。シャルロットの妹ソフィーには幸田浩子、シャルロットの夫アルベールに黒田博と、日本屈指のオペラ歌手たちが出演。深い読み込みに支えられた見事な歌唱と演技で、詩情あふれる世界を生み出しました。ボルドー・アキテーヌ管弦楽団音楽監督のポール・ダニエルの牽引力抜群の指揮のもと、情熱的な演奏を繰り広げた東京交響楽団にも大きな拍手が贈られました。

初日公演では幕が進むにつれ客席も熱気を帯び、「手紙の歌」「オシアンの歌」と名アリアが続く終盤では、スター歌手たちの入魂の表現と素晴らしい声に酔いしれた観客から、アリアの都度、盛んに拍手とブラヴォーの声がかけられていました。

「オペラの多様な魅力を知ることで、新しいオペラを知ると共に、旧知の作品も新しい見方で更に楽しんでもらいたい」という大野和士芸術監督の思いの込められた上演です。フランス・オペラの深遠な魅力に満ちた「ウェルテル」公演、ぜひご覧ください。


「ウェルテル」第1幕より
「ウェルテル」第3幕より




左よりウェルテル役サイミール・ピルグ、ジェルジ・テネケチェジウ駐日アルバニア共和国大使閣下

初日公演終演後、公演を観劇なさったジェルジ・テネケチェジウ駐日アルバニア共和国大使が、タイトルロールを務めたアルバニア出身のサイミール・ピルグを訪問し、舞台の成功を祝福されました。



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