オペラ「紫苑物語」リハーサルが始まりました

創作委嘱作品・世界初演「紫苑物語」のリハーサルがいよいよ始まりました。

「紫苑物語」は大野和士芸術監督がラインアップの柱の一つとして掲げる"日本人作曲家委嘱シリーズ"の第1作。石川淳の傑作小説を原作に、わが国の現代音楽を代表する作曲家・西村朗の作曲、詩人の佐々木幹郎の台本によりオペラ化されました。

約2年間の創作期間を経て楽曲が完成、リハーサル開始に向け、音楽面、演出面の準備がそれぞれ入念に行われ、このリハーサル開始日を迎えました。

稽古初日のキックオフには、全てのキャストと助演として出演する俳優、カヴァー歌手、そしてスタッフが稽古場に集結。今回指揮をする大野和士芸術監督から、歌にも弓にも女性にも満足できず、自らの求めるものを探し続け、自我の妄執に憑かれた主人公・宗頼が、自らと対極にある平太と出会うという物語、"芸術家の一生"という現代に通じるテーマが説明され、作曲家の西村朗氏からは作曲への思い、そして台本を手掛けた佐々木幹郎氏が捉えた「紫苑物語」に描かれた"殺す"ということ、戦後日本人の思いといった背景が話されました。監修の長木誠司氏からは、初めて石川淳がオペラ化されることの意義やオペラ化する過程で石川淳の原作のエッセンスを生かしつついかにオペラティックに構築したか説明がありました。演出家の笈田ヨシ氏からは、特に現代の世界中の状況にも通じる"若者が暴力へ向かう"のは何故かを描きたい、との挨拶があり、深遠な作品に向き合うキャスト陣も、表現のヒントを得ようと興味深げに耳を傾けていました。

キックオフ後の音楽稽古では大野和士芸術監督入魂の指揮のもと、火花散る四重唱でリハーサルを始めた後、終日集中して音楽を確認。個性のぶつかり合う音楽は、まさに日本のオペラの革命です。

リハーサル開始後数日を経て、稽古場では立稽古が連日進んでいます。演出を手掛けるのは世界で活躍する俳優・演出家であり、今や欧州きっての人気オペラ演出家でもある笈田ヨシ。笈田氏の手によりダイナミックでありエレガントでありドラマティックな空間が創られつつあります。


2月17日の「紫苑物語」世界初演、すべてのオペラファン、音楽ファン、舞台ファン、文学ファン注目の初演の瞬間をどうぞお楽しみに!



キックオフ冒頭、大野和士芸術監督の挨拶
瓜二つの風貌という宗頼(髙田智宏)、平太(大沼徹)


作曲家・西村朗
台本・佐々木幹郎


演出家・笈田ヨシ
高田智宏(宗頼)、臼木あい(千草)、清水華澄(うつろ姫)


前列右より 前田清実(振付)、トム・シェンク(美術)、笈田ヨシ(演出)、大野和士(指揮)、西村朗(作曲) 佐々木幹郎(台本)、長木誠司(監修) 
2列目右より 小山陽二郎(父)、村上敏明(藤内)、清水華澄(うつろ姫)、髙田智宏(宗頼)、臼木あい(千草)、大沼徹(平太)、河野克典(弓麻呂)




第2幕四重唱
髙田智宏、臼木あい、清水華澄


大野和士
髙田智宏、臼木あい



清水華澄、大野和士
髙田智宏、小山陽二郎、村上敏明


清水華澄、村上敏明
河野克典、高田智宏



キックオフ、リハーサル写真撮影:寺司正彦

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