オペラ公演関連ニュース

読売日本交響楽団 サントリー音楽賞受賞のお知らせ(「神々の黄昏」)

この度、2017/2018シーズン開幕作品・楽劇「ニーベルングの指環」第3日「神々の黄昏」で管弦楽を担当した読売日本交響楽団が、第49回(2017年度)サントリー音楽賞を受賞することが決定しました。

また、贈賞理由として特筆された「アッシジの聖フランチェスコ」には、新国立劇場合唱団も出演いたしました。


<贈賞理由>

 読売日本交響楽団は、ゲルト・アルブレヒト、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキを継いでシルヴァン・カンブルランが常任指揮者に就任してからも演奏能力を飛躍的に向上させ、国際的な視点からのレパートリー作りを励行し、世界的に見ても第一級のオーケストラへと成長して、日本のオーケストラ界をリードする存在となった。
 2017年も、シモーネ・ヤングやファビオ・ルイージ、下野竜也、鈴木秀美、飯守泰次郎などの指揮者や、ギドン・クレーメルといったヴァイオリニストとの共演で、定期演奏会や特別公演で意欲的かつ優れた演奏を聴かせた。また、カンブルランとはメシアンの《彼方の閃光》とオペラ大作《アッシジの聖フランシチェスコ》(日本初演)を演奏会形式で3回取り上げて破格の成功を収めた。
 《アッシジ》は20世紀オペラの金字塔かつ巨峰として、編成も規模も巨大かつ長大な作品であるが、読売日本交響楽団は充実した事務局体勢の下、十分な練習時間を積み、万全の準備で初演に臨んで、独唱・合唱とも一体となった陶然とした時空間を作り上げた。メシアンのカトリック的宗教理念を超え、現代作品という敷居も超えて、多くの聴衆にその普遍的な真意を伝えた功績は大きい。
 演奏会のみならず、同楽団はリチャード・ジョーンズ演出による二期会の《ばらの騎士》では甘く洒脱な演奏を、新国立劇場の《神々の黄昏》では飯守泰次郎指揮下に重厚で逞しい音楽を聴かせ、また日生劇場でのドヴォルザーク《ルサルカ》公演でも、山田和樹の棒で豊かな詩情を表現するなど、オペラの舞台公演においても多彩な活動で2017年の音楽界を席巻した。
 以上の理由から、ここに到るまでの経緯をも含めて、第49回サントリー音楽賞を贈賞する。



詳細はこちら(サントリー音楽賞ニュースリリース)