オペラ公演関連ニュース
テノール歌手 経種廉彦氏のご逝去にあたって
テノール歌手 経種廉彦(いだね・やすひこ)氏は、病気療養中のところ7月17日に膵臓がんのためご逝去されました。今後も益々の活躍が嘱望される一人でありました。謹んでお悔やみ申し上げます。
経種氏は、新国立劇場開場当初より数多くのオペラ作品に出演されました。2003年『アラベッラ』マッテオ役、2006年『イドメネオ』アルバーチェ役などに加え、2004年から上演されたこどものためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』ジークフリート役ではスーパーヒーローとして子ども達から絶大な支持を得て、新国立劇場のオペラ普及公演に大きく貢献されました。
さらに、2006年『愛怨』大野浄人役で主演、2009年『修禅寺物語』春彦役、2010年『鹿鳴館』久雄役、2011年『夕鶴』与ひょう役、2012年『沈黙』モキチ役とほぼ毎シーズン出演を重ね、日本オペラには欠かせない存在として歴代芸術監督、キャスト、スタッフからの絶大の信頼を集めました。
先月6月の『鹿鳴館』の再演公演においても、最終舞台稽古まで精力的に参加し、公演初日の開演直前まで楽屋で出演準備をされていましたが、無念の降板となりました。氏はまた、平成26年度 高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演『夕鶴』(尼崎・あましんアルカイックホール)の与ひょう役、及び『さまよえるオランダ人』<演奏会形式>エリック役にご出演の予定でした。私どももたいへん悲しく、残念でなりません。
経種氏のこれまでの新国立劇場でのご活躍に対し、改めて敬意を表すとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。



- 新国立劇場HOME
- オペラ公演関連ニュース
-
テノール歌手 経種廉彦氏のご逝去にあたって