むかしむかしの雪深い村。純朴な青年与ひょうは、美しい妻つうと幸せに暮らしていた。つうが織る千羽織は高く売れると評判だ。 運ずや惣どにそそのかされた与ひょうは、布を都で高く売るために、もっと布を織るよう、つうに強要する。与ひょうは、つうに布を織っているところを覗き見しないよう言われていたが、我慢できずに覗いてしまい、鶴となって布を織っているつうの姿を見てしまう。 翌日、すっかりやせ細ったつうは千羽織を与ひょうに渡すと別れを告げ、空に飛び立っていく。