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バスク地方の農村。農夫のネモリーノは、美しいアディーナに恋している。本を読み耽っているアディーナを見てネモリーノは「なんと美しく、なんと可愛い!」と歌う。(ききどころ@)アディーナはトリスタンが惚れ薬でイゾルデ姫を射止めた物語(『トリスタンとイゾルデ』)を村人に読んで聞かせている。そこに軍隊が現れ、軍曹のベルコーレがアディーナに言いよってプロポーズする。それを見たネモリーノも勇気を出してアディーナに告白するが、アディーナの反応はつれない。 その時、ラッパの音に誘われて村人が広場に集まるとインチキ薬売りのドゥルカマーラがやってくる。ドゥルカマーラは言葉巧みに『万病に効く薬』を村人達に売りつける。ネモリーノがこっそり『愛の妙薬』(惚れ薬)をドゥルカマーラに求めると、ドゥルカマーラは安ワインを惚れ薬と偽って高値で売りつけ、一日後に効果が現れると説明する。 『愛の妙薬』を飲んだネモリーノは「ラララララ」と陽気に歌い、気が大きくなって逆にアディーナを怒らせてしまう。そこに軍の命令が届き、ベルコーレは明日村を出発することに。アディーナは今日のうちにベルコーレと結婚すると決めてしまう。 ネモリーノは慌ててアディーナに明日まで待ってほしいと訴えるが、アディーナは聞き入れず、ネモリーノは皆の笑い物になってしまう。 |
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アディーナとベルコーレの結婚式が行われ、ドゥルカマーラは花嫁を相手に余興の芝居を行う。(ききどころA)皆がいなくなった後、絶望したネモリーノがやってきてドゥルカマーラに今日中にアディーナを振り向かせるためにさらに『妙薬』をねだるが、お金がなければ駄目だと断られる。そこにベルコーレが現れ、軍に入隊すれば金を貰えると教える。ネモリーノは「彼女の愛を得るためなら」と入隊を決意する。 そのころ村娘達の間にはネモリーノが伯父の莫大な遺産を相続したといううわさが広がり、色めき立っていた。急に村娘達からちやほやされだしたネモリーノは『妙薬』が効いたと勘違い。アディーナは何も知らないので混乱するが、ドゥルカマーラからネモリーノがアディーナのために軍隊に入ったと聞き、その強い愛情に心を打たれ涙する。ネモリーノはアディーナが自分のために涙するその姿に感動して感極まる(ききどころB) アディーナがネモリーノのもとに「あなたの命が大切だから買い戻してきたの」と入隊証をもってやってきて愛を告白する。「あなたは私の大切な人。いままでのいじわるは忘れてね。これからは私があなたを幸せにしてあげる」 結ばれた二人を前に、ベルコーレは潔く身を引き、ドゥルカマーラはすべて自分の『妙薬』のおかげと歌いながら、村を去っていく。 |
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![]() ![]() 裕福で気まぐれな農場主の娘。ちょっぴり高飛車だが、優しい心を持っている。 |
![]() ![]() 純朴な若い農夫。単純で間が抜けており、アディーナに恋している。 |
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![]() ![]() 色男を気取った軍曹。アディーナにアプローチを仕掛ける。 |
![]() ![]() インチキ薬売り。ただのワインを惚れ薬といってネモリーノに売りつける。 |