プロフィール

【指揮】ヤロスラフ・キズリング
Conductor:Jaroslav Kyzlink
チェコのブルノ生まれ。同市のヤナーチェク音楽アカデミーで合唱とオーケストラ指揮を学ぶ。1992年からブルノ国立歌劇場の指揮者。合唱指揮を皮切りに、2001年からは同歌劇場の首席指揮者、01年から03年までは音楽監督を務める。04年スロヴァキア国立劇場の首席指揮者に就任。これまでにウィーン国立歌劇場、プラハ国立歌劇場、ラトヴィア国立歌劇場、ポーランド国立歌劇場、ボン市立歌劇場など、ヨーロッパを中心に活躍。ブルノ国立歌劇場のツアーで01年と03年に来日している。09年アテネのギリシャ国立劇場での『ルサルカ』公演での大成功のほか、同郷のヤナーチェクの演奏には特に定評があり、『利口な女狐の物語』『イエヌーファ』『カーチャ・カバノヴァー』のほか、ヤナーチェクのオペラ第1作目の『シャルカ』も振っている。ドヴォルザーク、スメタナ、ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニ、ドニゼッティ、モーツァルト、ワーグナーなど幅広いレパートリーを持つ。13年ブルノ国立歌劇場で1月『蝶々夫人』、2月『イエヌーファ』、3月にはプラハ国民劇場『ドン・カルロ』などの指揮を予定。新国立劇場には11年『ルサルカ』で初登場、ドヴォルザークの素朴な民族色やしなやかな美しさを巧みにコントロールした指揮で公演を成功に導いた。

【演出】カスパー・ホルテン
Production:Kasper Holten
コペンハーゲン生まれ。2000年から11年までデンマーク王立歌劇場の芸術監督をつとめており、05年の劇場新築時にはコペンハーゲンにおける新オペラハウス誕生の陣頭指揮を執った。今までにデンマーク、スウェーデン、フィンランド、ラトヴィア、アイスランド、フランス、オーストリア、アメリカ、ロシアなど世界各地で60以上のオペラや演劇、オペレッタ、ミュージカルの演出を手掛けている。特に芸術監督時代に手がけた『ニーベルングの指環』(コペンハーゲン・リング)、『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』は世界的に高く評価されDVD化された。今までに11年同劇場での『影のない女』など、数々の優れた新制作を世に送り出している。10年にはモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』を現代のヨーロッパに置き換えたオペラ映画『Juan』で映画監督デビュー、世界中の映画祭に招かれた。11年秋より、英国ロイヤルオペラのディレクターに就任。13年はノルウェー国立オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』、アン・デア・ウィーン劇場『ベアトリスとベネディクト』、トリノ歌劇場『エウゲニ・オネーギン』などの新制作を手掛ける。新国立劇場初登場。

【パウル】トルステン・ケール
Paul:Torsten Kerl
ドイツ生まれ。国際的な活躍で注目を集めるヘルデン・テノール。これまでにウィーン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ザクセン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座、メトロポリタン歌劇場、バイロイト音楽祭、ザルツブルク音楽祭など世界各地で活躍。レパートリーは幅広く、主要なワーグナー作品、そして『フィデリオ』フロレスタン、『魔笛』タミーノ、『カルメン』ドン・ホセ、『椿姫』アルフレードなどが挙げられる。近年はワーグナー作品を中心に活躍しており、2013年のワーグナーイヤーにはベルリン・ドイツ・オペラ『リエンツィ』タイトルロール(1月)、パリ・オペラ座『ジークフリート』タイトルロール(2月)、『神々の黄昏』ジークフリート(5月)、マンハイム州立歌劇場『パルジファル』タイトルロール、バイロイト音楽祭『タンホイザー』タイトルロールへの出演が予定されている。本作のパウルも重要なレパートリーの1つとして英国ロイヤルオペラやウィーン国立歌劇場などで演じている。新国立劇場は10年『カルメン』ドン・ホセでに続き2度目の出演となる。  

【マリエッタ/マリー】ミーガン・ミラー
Marietta / Marie:Meagan Miller
アメリカ・デラウエア州生まれ。2009年にウィーン・フォルクスオーパー『ナクソス島のアリアドネ』タイトルロールでヨーロッパデビュー。以来、バイエルン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、ライプツィヒ歌劇場、パレルモのマッシモ歌劇場、エジンバラ音楽祭などに出演。2011/2012シーズンには、『ダフネ』タイトルロールでウィーン国立歌劇場、『ドン・カルロ』エリザベッタでベルリン・ドイツ・オペラにデビュー。さらに、ワシントン・ナショナル・オペラ、ルツェルン音楽祭にも続けてデビュー。今後も世界の一流歌劇場での活躍が期待されている。輝かしい美声が高く評価されており、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナとドンナ・エルヴィーラ、『後宮からの誘拐』コンスタンツェ、『フィガロの結婚』伯爵夫人、『アルミーダ』タイトルロール、『ドン・カルロ』エリザベッタ、『オテロ』デズデーモナ、『椿姫』ヴィオレッタ、『西部の娘』ミニー、『ファルスタッフ』フォード夫人、『タンホイザー』エリーザベト、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』エーファ、R.シュトラウス『ダナエの愛』タイトルロール、『こうもり』ロザリンデと幅広いレパートリーを持つ。新国立劇場には13年1月『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』エリーザベトで初登場を飾る。

【フランク/フリッツ】アントン・ケレミチェフ
Frank/Fritz:Anton Keremidtchiev
ブルガリア出身。ローマでボリス・クリストフに声楽を学ぶ。トリエステのヴェルディ歌劇場でオペラ・デビュー後、パレルモのマッシモ歌劇場、ペーザロのロッシーニ・フェスティバルなどに出演。1998年〜2003年ダルムシュッタット州立歌劇場との専属契約を経て、03年よりフリーの歌手として活躍。これまでに、ベルリン・コーミッシェ・オーパー『椿姫』ジェルモン、『蝶々夫人』シャープレス、『フィデリオ』ドン・ピツァロ、フィンランド国立歌劇場『カルメン』エスカミーリョ、ハンブルク州立歌劇場『椿姫』ジェルモン、フランクフルト・オペラ『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナール及び『ローエングリン』テルラムント、ベルリン・ドイツ・オペラ『マクベス』タイトルロールなどに出演している。2013年は、リトアニア国立歌劇場、スロヴァキア国立劇場、ブダペスト・ワーグナー・フェスティバル、オーストリアのグラーツ歌劇場、スイスのバーゼル歌劇場で『ローエングリン』テルラムントを成功裡に収めており、2014年もグラーツ歌劇場及びバーゼル歌劇場に同役で出演予定。新国立劇場初登場。

【ブリギッタ】山下牧子
Brigitta:Yamashita Makiko
広島大学教育学部卒業、東京藝術大学大学院声楽科修了。第1回東京音楽コンクール第1位。これまでに『ジュリアス・シーザー』タイトルロール、『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラ、『フィガロの結婚』ケルビーノ、『カルメン』タイトルロールなどを演じている。新国立劇場では『カヴァレリア・ルスティカーナ』、『ルル』『サロメ』『軍人たち』『リゴレット』『蝶々夫人』『ワルキューレ』『ヴォツェック』『カルメン』『沈黙』など数多く出演。2013/2014シーズンは『リゴレット』マッダレーナ、『ホフマン物語』アントニオの母の声/ステッラ、『ヴォツェック』マルグレート、『鹿鳴館』女中頭草乃にも出演予定。二期会会員。

【ガストン/ヴィクトリン】小原啓楼
Gaston/Victorin:Ohara Keiro
東京藝術大学声楽科卒業。卒業時に第10回松田トシ賞受賞。同大学院修士課程オペラ科及び、博士号取得。日伊声楽コンコルソ第3位並びに歌曲賞受賞。オペラでは『カプレーティ家とモンテッキ家』テバルド、『ナクソス島のアリアドネ』舞踏教師、『こうもり』アルフレート、『ジャンニ・スキッキ』リヌッチョ、『ラ・チェネレントラ』王子ラミーロ、『イドメネオ』イダマンテ、『フィガロの結婚』バジリオ、東京二期会公演『蝶々夫人』ピンカートン、『オテロ』カッシオで高い評価を得ている。存在感と華のある美声と演唱で『夕鶴』与ひょう、『愛の妙薬』ネモリーノへの出演へと続く。新国立劇場には2010年『鹿鳴館』久雄、11年『夕鶴』与ひょう、12年『オテロ』カッシオに出演。12年『沈黙』では主役のロドリーゴを熱演。その歌唱と演技には惜しみない拍手が贈られた。二期会会員。

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