プロフィール

【指揮】ラルフ・ヴァイケルト
Conductor : Ralf Weikert

オーストリアのザンクト・フローリアン生まれ。リンツのブルックナー音楽院で学んだ後、ウィーン音楽大学でH.スワロフスキーに師事。1975年にはK.ベーム本人よりカール・ベーム賞を贈られる。27歳の若さでボン歌劇場音楽監督に就任、その後フランクフルト・オペラの音楽総監督代理、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団及び州立劇場の音楽監督、83年から92年までチューリッヒ歌劇場の音楽監督などを歴任。そのほか、ウィーン国立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、バイエルン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、サンフランシスコ・オペラなど世界各地の歌劇場のほか、ザルツブルク音楽祭、エクサンプロヴァンス音楽祭、ブレゲンツ音楽祭などにも定期的に登場している。152作品ものオペラのレパートリーを持つ。オーケストラ指揮者としても活躍し、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、北京フィルハーモニー管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団といった有名なオーケストラとも共演。2008年9月より、ルツェルン音楽大学の修士コースで指揮を教えている。日本にはNHK 交響楽団定期演奏会や東京交響楽団公演、二期会公演『ナクソス島のアリアドネ』などで来日。新国立劇場には11年10月『サロメ』公演の指揮者変更で急遽来日し、シュトラウスを知り尽くした手腕を発揮。大好評を博した。

【演出】ミヒャエル・ハンペ
Production : Michael Hampe

ハイデルベルク生まれ。アメリカ・シラキュース大学でチェロを、ミュンヘン・ファルケンベルク・アカデミーで演技を学び、ミュンヘン大学、ハイデルベルク大学、ウィーン大学で文学・音楽学・哲学を学ぶ。哲学博士。1972年から75 年マンハイム歌劇場総監督、75年から79年ケルン歌劇場総監督、85年から89年ザルツブルク音楽祭理事、ドレスデン音楽祭総監督などを歴任。また、ケルン音楽大学で教授を務めるなど、教育の分野でも活躍。ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座、英国ロイヤルオペラ、バイエルン州立歌劇場などのオペラハウスや、ザルツブルク、フィレンツェなどの音楽祭でオペラの演出を手がけ、多数のオペラ映画、演劇にも携わっている。日本では芸術顧問を務める横浜オペラ未来プロジェクトの『コジ・ファン・トゥッテ』『セビリアの理髪師』『フィガロの結婚』などを演出、2012年3月には神奈川県民ホール・びわ湖ホール・東京二期会・京都市交響楽団・神奈川フィルハーモニー管弦楽団共同制作『タンホイザー』演出を手掛ける。

【ザラストロ】:松位 浩
Sarastro : Matsui Hiroshi

京都市生まれ。大阪音楽大学卒業、同大学院修士課程歌劇専攻を全秀の成績で修了。ベルリン芸術大学在学中よりヴュルツブルク市立劇場、ダルムシュタット州立歌劇場との専属契約を経て、ザールラント州立劇場の専属首席バス歌手として招聘され現在に至る。また2002年ザルツブルク祝祭劇場『トリスタンとイゾルデ』マルケ王で指揮者・演出家のみならず国内外のメディアからも非常に高い評価を得る。ザールラント州立劇場『ドン・カルロ』フィリッポ二世、『ラ・ボエーム』コッリーネで出演する他、オランダ、ルクセンブルク、スイス、オーストリアの劇場で活躍している。12年は、ザールラントで3月『パルジファル』グルネマンツ、6月『エウゲニ・オネーギン』グレーミン公などに出演する。日本では10年びわ湖ホール『トリスタンとイゾルデ』マルケ王は存在感のある歌唱で好評を博した。新国立劇場には『さまよえるオランダ人』ダーラント、『魔笛』ザラストロに出演、12年4月『オテロ』ロドヴィーコで出演予定。

【タミーノ】:望月哲也
Tamino : Mochizuki Tetsuya

東京都出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学大学院音楽科修士課程オペラ科修了。二期会オペラスタジオ修了。平成19年度文化庁新進芸術家海外留学制度研修員。ウィーン国立音楽大学研究課程リート・オラトリオ科に在籍し研鑽を積む。第70回日本音楽コンクール第2位入賞(オペラ・アリア部門)など受賞多数。2006年ハンブルク州立歌劇場と二期会の共同制作『皇帝ティートの慈悲』(コンヴィチュニー演出)タイトルロールのほか、これまでに『魔笛』タミーノ、『コジ・ファン・ トゥッテ』フェルランド、『椿姫』アルフレード、『愛の妙薬』ネモリーノ、『ポッペアの戴冠』ネローネ、『エジプトのヘレナ』(日本初演)ダ=ウド、『カプリッチョ』フラマン、『ラ・ボエーム』ロドルフォ、『ドン・ジョヴァンニ』(宮本亜門演出)ドン・オッターヴィオなどに出演。08年ポーランド・レグニツァ市立劇場『魔笛』タミーノでヨーロッパデビュー。新国立劇場には『アラベッラ』エレメル伯爵、『ナクソス島のアリアドネ』スカラムッチョ、『フィガロの結婚』バジリオ、『トリスタンとイゾルデ』牧童、『サロメ』ナラボートなどに出演。2012/2013シーズンは『ピーター・グライムズ』ホレス・アダムス、『タンホイザー』ヴァルター役でも出演予定。二期会会員。

【夜の女王】:安井陽子
Königin der Nacht : Yasui Yoko

東京都出身。桐朋学園大学卒業、同大学研究課修了。二期会オペラスタジオ修了。その後文化庁在外研修員としてウィーンに留学。ウィーン国立音楽大学研究課声楽科を修了。オーストリア在住中、クラーゲンフルト市立劇場のヘンツェ『若き貴族』イーダで欧州デビュー。その後、フォアアールベルク音楽劇場『魔笛』夜の女王、ブレゲンツ音楽祭およびザンクトペルテン音楽祭のオッフェンバック『青ひげ』ロザリンデで好演。いずれの公演も高い評価を得た。2008年東京二期会公演『ナクソス島のアリアドネ』ツェルビネッタで国内本格デビュー。コロラトゥーラの見事な歌唱と豊かな音楽表現で一躍注目を浴びる。『魔笛』夜の女王では新国立劇場をはじめ日生劇場、東京二期会オペラ劇場などで高度なテクニックを披露し存在感を示した。新国立劇場では『魔笛』夜の女王、『ジークフリート』森の小鳥、『鹿鳴館』顕子に出演し、好評を博した他、11年4月『ばらの騎士』でカヴァーとしてキャスティングされていたゾフィー役で急遽本公演に立ち、見事な歌唱で喝采を浴びた。小劇場オペラ『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナおよびヒメーナ、バレエ公演『カルミナ・ブラーナ』(ソプラノ・ソロ)にも出演している。二期会会員。

【パミーナ】:砂川涼子
Pamina : Sunakawa Ryoko

沖縄県出身。武蔵野音楽大学声楽学科首席卒業。同大学大学院修了。第69回日本音楽コンクール第1 位および特別賞受賞。第16回リッカルド・ザンドナイ国際声楽コンクールでザンドナイ賞など受賞多数。2001〜 04年江副育英会オペラ奨学生として渡伊。五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞し、05年より再度留学。2000年新国立劇場小劇場オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』エウリディーチェで本格的なオペラデビュー。07年藤原歌劇団に『イル・カンピエッロ』ガスパリーナでデビューし『ランスへの旅』コリンナ、『ラ・ボエーム』ミミ等でも主演。その後日生劇場『カプレーティ家とモンテッキ家』ジュリエッタ、10年愛知トリエンナーレ『ホフマン物語』アントニアに出演。今後は12年3月藤原歌劇団『フィガロの結婚』伯爵夫人に出演する。新国立劇場には、『トゥーランドット』リュウ、『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ、『カルメン』ミカエラ、『魔笛』パミーナなどで出演。特に03年『ホフマン物語』アントニアは、最終公演に代役出演して絶賛を博し、05年の再演では本キャストとして成功を収めた。藤原歌劇団団員。

【パパゲーナ】:鵜木絵里
Papagena : Unoki Eri

東京都出身。東京藝術大学卒業。同大学大学院修了。二期会オペラスタジオ修了。イタリア政府給費生としてミラノ市立音楽学校に留学。イタリアオルヴィエート国際コンクール2位入賞。『魔笛』パパゲーナ、『カルメン』ミカエラとフラスキータ、『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『皇帝ティートの慈悲』セルヴィーリア、日生劇場『ヘンゼルとグレーテル』グレーテルなどに出演。2000年のDAN YEAR2000公演オペラ『ちゃんちき』では、子狐のぼう役に抜擢され絶賛された。01年イタリア中部オルビエートのテアトロ・マンチネッリ劇場『ファルスタッフ』ナンネッタに出演。同年二期会創立50年記念公演『ホフマン物語』オランピアにて二期会本公演デビュー、卓抜した歌唱とコミカルな演技で喝采を浴びた。文化庁オペラ公演『小さなエントツそうじ屋さん』、日中国交正常化30周年記念中国北京公演オペラ『ちゃんちき』、神奈川県民ホール開館30周年記念『愛の白夜』ダニエル少年で出演。新国立劇場には『アラベッラ』フィアッカミッリ、『魔笛』パパゲーナに出演。小劇場オペラ『ねじの回転』にも出演している。2012/2013シーズンは『ピーター・グライムズ』姪1にも出演予定。二期会会員。

【パパゲーノ】:萩原 潤
Papageno : Hagiwara Jun

群馬県出身。東京藝術大学および同大学院修了。二期会オペラスタジオ41期修了。文化庁派遣芸術家在外研修員として渡独。ベルリン音楽大学大学院で学ぶ。オペラ歌手の登竜門として知られているドイツ・ラインスベルク音楽祭では500名の中から『セビリアの理髪師』のフィガロに選ばれ、“輝かしい声を持つ日本人”と絶賛された。2000年にはブランデンブルク劇場ヘンデル『セルセ』、01年にはベルリン州立歌劇場管弦楽団と共演。03年ハイデルベルク『こうもり』やセルビア・モンテネグロでマーラーの歌曲を好演するなどドイツを中心にヨーロッパで活動。国内では東京二期会公演の『魔笛』パパゲーノ、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ベックメッサー、『ラ・ボエーム』ショナール、二期会創立60周年記念公演『トゥーランドット』ピン役などに出演。新国立劇場では『ナクソス島のアリアドネ』ハルレキン、『トゥーランドット』ピン、『魔笛』弁者、『アラベッラ』ドミニク伯爵、コンサート・オペラ『ポッペアの戴冠』セネカの友人/警察官/執政官、『アンドレア・シェニエ』フレヴィル、『ラ・ボエーム』ショナールなどに出演多数。二期会会員。

【モノスタトス】:加茂下 稔
Monostatos : Kamoshita Minoru

埼玉県出身。武蔵野音楽大学卒業、同大学大学院修了。第24回イタリア声楽コンコルソ・テノール特賞のほか、数多くのコンクールに入賞、入選。87年よりイタリア、オーストリアに留学し研鑚を積む。これまでに、『ドン・ジョヴァンニ』『椿姫』『蝶々夫人』『サロメ』『夕鶴』『マクロプロス家の事』『イェヌーファ』『ムツェンスク郡のマクベス夫人』などに出演。新国立劇場では『リゴレット』ボルサ、『フィガロの結婚』ドン・クルツィオ、『アンドレア・シェニエ』修道院長、『ばらの騎士』料理屋の主人、『サロメ』5人のユダヤ人3、『沈黙』チョウキチなど数多く出演し、確実な歌唱と演技力で好演し作品を支える重要な役割を果たしている。二期会会員。

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