プロフィール

【指揮】カルロ・モンタナーロ
Conductor : Carlo Montanaro

イタリア中部・チェチーナ生まれ。フィレンツェのケルビーニ音楽院を卒業し、1991年フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団でヴァイオリン奏者として音楽の道を歩み始める。その後、Z.メータの推薦を受けウィーン音楽大学でL.ハーガーに師事して研鑽を積む。2001年にフィレンツェ歌劇場でオペラ・デビュー。05年シュトゥットガルト歌劇場での『イル・トロヴァトーレ』を皮切りに国際的キャリアをスタート。これまでにミラノ・スカラ座、ローマ歌劇場、パレルモのマッシモ歌劇場、ヴェローナ野外劇場、フェニーチェ歌劇場、ザクセン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、イスラエル・オペラなどに登場。ヴェルディ、プッチーニ、マスカーニ、ドニゼッティ、ロッシーニなどイタリアもののほか、モーツァルト、マスネ、グノー、シュトラウス、プーランクなど幅広いレパートリーを持つ。今後の予定としては、フランクフルト・オペラで『ドン・カルロ』『友人フリッツ』など、シアトル・オペラで『アッティラ』『ファウスト』など、ハンブルク州立歌劇場で『アイーダ』『トゥーランドット』など、フィレンツェ歌劇場の『ラ・ボエーム』などがある。新国立劇場では09年『蝶々夫人』で好評を博して以来2度目の登場となる。

【演出】ヨーゼフ・E ケップリンガー
Production : Josef E. Kö;pplinger

オーストリア・ウィーン生まれ。現在ドイツ語圏で最も注目を浴びる若手演出家のひとり。アメリカで演劇を学んだ後、ウィーン音楽大学でピアノと声楽を学び、在学中から俳優・歌手として活躍する。1987年レーゲンスブルク歌劇場のミュージカルで演出家デビュー。以来、バーデン市立劇場、ベルリン・カンマーシュピーレ、ウィーン・フォルクスオーパー、グラーツ歌劇場、フロリダ州タンパ歌劇場、マンチェスター・ナショナル・シアターなどで演出を手がけている。2004/2005シーズンより、スイスのザンクトガレンで演劇部門の芸術監督、2007/2008シーズンよりオーストリア南部のクラーゲンフルト市立劇場総監督を務めている。

※劇場HP「オペラ入門」で、05年新制作時に演出家ケップリンガーの助手を務め翌年の上演で再演演出を務めた田尾下 哲が、リハーサルの様子やドラマとしての楽しみ方、最近の演出の傾向とその目ざすところなど臨場感溢れる文章でわかり易く解説しています。
https://www.nntt.jac.go.jp/season/introduction/index.html

【アルマヴィーヴァ伯爵】ルシアノ・ボテリョ
Il Conte d’Almaviva : Luciano Botelho

ブラジル・リオデジャネイロ生まれ。2001年にマナウス・アマゾナス劇場のアマゾン・オペラ・フェスティバル『魔笛』タミーノでデビュー。ロンドンに移りギルドホール音楽演劇学校で修士号を取得。07年にナントで『オリー伯爵』タイトルロールを歌ってヨーロッパデビュー。以来、フランスのオペラ・マッシー、ワルシャワ歌劇場、シュトゥットガルト歌劇場、マンハイム歌劇場、さらにイングリッシュ・ナショナル・オペラ、ジュネーヴ歌劇場などに出演。11年に『セビリアの理髪師』アルマヴィーヴァ伯爵で英国ロイヤルオペラに登場し、さらに活躍の場を広げ、凛とした気品漂う透き通った美声は高く評価されている。『コジ・ファン・トゥッテ』フェルランド、『愛の妙薬』ネモリーノ、『泥棒かささぎ』ジャンネット、『チェネレントラ』ラミーロ、『オルフェオとエウリディーチェ』オルフェオ、『アンナ・ボレーニナ』パーシー、ドニゼッティの『ルクレツィア・ボルジア』ジェンナーロなどのレパートリーを持つ。今後の予定としては、シュトゥットガルト歌劇場で『夢遊病の女』エルヴィーノ、アン・デア・ウィーン劇場で『湖上の美人』ジャコモ5世などがある。新国立劇場初登場。

【ロジーナ】ロクサーナ・コンスタンティネスク
Rosina : Roxana Constantinescu

ルーマニア・ブカレスト生まれ。ジョルジュ・エネスコ・アカデミーでピアノと打楽器を、その後ブカレスト国立音楽大学で声楽を学ぶ。2003年に奨学金を得てウィーン音楽大学で学ぶ。06年ミュンヘンのARD 国際音楽コンクールに優勝。2007/2008のシーズンよりウィーン国立歌劇場の専属歌手となり、小澤征爾指揮の『フィガロの結婚』ケルビーノでオペラデビューを果たす。2009/2010のシーズンまでウィーン国立歌劇場で活動後、その後はケルン歌劇場、ロサンゼルス・オペラ、ミネソタ・オペラ、ダラス・オペラ、アン・デア・ウィーン劇場、トゥールーズ・キャピトル劇場、ブカレスト国立歌劇場などに出演し、着実にキャリアを築く。『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナとドンナ・エルヴィーラ、『コジ・ファン・トゥッテ』ドラベッラ、『セビリアの理髪師』ロジーナ、『チェネレントラ』アンジェリーナ、『カヴァレリア・ルスティカーナ』ローラ、『ホフマン物語』ニクラウス、『ファウスト』ジーベル、『ウェルテル』シャルロット、『ロメオとジュリエット』ステファノ、『ボリス・ゴドゥノフ』フョードル、『真夏の夜の夢』ハーミア、『こうもり』オルロフスキー公爵など幅広いレパートリーを持つ。安定したコロラトゥーラのテクニックと豊かな声の響きを兼ね備えた歌唱力と、フェミニンな舞台姿で人気を集めている。新国立劇場初登場。

【バルトロ】ブルーノ・プラティコ
Bartolo : Bruno Praticò;

イタリア西北部・アオスタ生まれ。G.ヴァルデンゴに師事した後、ミラノ・スカラ座特別コースで学び、さらにR.チェレッティに師事。これまでにミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、ボローニャ歌劇場、ローマ歌劇場、フィレンツェ歌劇場、フェニーチェ歌劇場、英国ロイヤルオペラ、パリ・オペラ座、ネザーランド・オペラなど世界各地の歌劇場に出演している。また、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルには1993年から定期的に出演する常連で歌唱・演技ともに高く評価されている。受賞多数。当たり役の『セビリアの理髪師』バルトロのほか、『チェネレントラ』ドン・マニフィコ、『愛の妙薬』ドゥルカマーラ、『フィガロの結婚』バルトロ、『連隊の娘』シュルピス、『ドン・パスクワーレ』タイトルロールなどのレパートリーを持つ。新国立劇場には『セビリアの理髪師』で98年マエストリーニ演出と、2002年の粟國淳演出のプロダクションにいずれもバルトロ役で出演している。

【フィガロ】ダリボール・イェニス
Figaro : Dalibor Jenis

スロヴァキア共和国生まれ。ブラチスラヴァ音楽院で学び、イタリアに留学。これまでにウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、ザクセン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、パリ・オペラ座、英国ロイヤルオペラ、バルセロナのリセウ劇場、マドリッドのレアル劇場、ボローニャ歌劇場、ローマ歌劇場、ロッシーニ・オペラ・フェスティバルなどに出演。当たり役の『セビリアの理髪師』フィガロ、『椿姫』ジェルモン、『ドン・カルロ』ロドリーゴ、『仮面舞踏会』レナート、『マノン・レスコー』レスコー、『ラ・ボエーム』マルチェッロ、『ファウスト』ヴァレンティン、『エウゲニ・オネーギン』と『ドン・ジョヴァンニ』のタイトルロールなど幅広いレパートリーを持つ。2013年以降の予定としては、ベルギー王立歌劇場(モネ劇場)『ナブッコ』でタイトルロール・デビュー、ハンブルク州立歌劇場『ファウスト』『椿姫』『セビリアの理髪師』『ドン・ジョヴァンニ』、ベルリン・ドイツ・オペラで『アッティラ』タイトルロールデビュー、ミラノ・スカラ座とベルリンで『ドン・カルロ』、パリ・オペラ座で『セビリアの理髪師』などがある。新国立劇場には11年『マノン・レスコー』レスコー役で来日した(震災のため公演中止)。

【ドン・バジリオ】妻屋秀和
Don Basilio : Tsumaya Hidekazu

松江市出身。東京藝術大学卒業、同大学大学院オペラ科修了。1994年から2001年ライプツィヒ歌劇場、02年より11年までワイマールのドイツ国民劇場の専属歌手。今までに、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン州立歌劇場、ライン・ドイツ・オペラ、スコティッシュ・オペラなどに出演。主なレパートリーには『魔笛』ザラストロ、『トゥーランドット』ティムール、『ドン・カルロ』フィリッポ二世、『エウゲニ・オネーギン』グレーミン公、『さまよえるオランダ人』ダーラント、『ばらの騎士』オックス男爵などがある。新国立劇場には『アイーダ』『ファルスタッフ』『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』『ラインの黄金』『ジークフリート』『ムツェンスク郡のマクベス夫人』『オテロ』『ヴォツェック』『アラベッラ』など多数出演している。2011/2012シーズンは『イル・トロヴァトーレ』フェルランド、『ラ・ボエーム』コッリーネ、『ドン・ジョヴァンニ』騎士長で出演。2012/2013シーズンは『アイーダ』ランフィス、『ナブッコ』ベルの祭司長でも出演予定。藤原歌劇団団員。

【ベルタ】与田朝子
Berta : Yoda Asako

東京都出身。国立音楽大学声楽科卒業。二期会オペラスタジオ修了。文化庁特別派遣芸術家在外研修員としてイタリアに留学。『フィガロの結婚』『魔笛』『ホフマン物語』『アルジェのイタリア女』『カルメン』『ヘンゼルとグレーテル』『カヴァレリア・ルステイカーナ』『羅生門』(日本初演)等に出演。Bunkamuraオペラ劇場『マダム・バタフライ』ではスズキを演じて高い評価を得る。大野和士指揮・東京フィルのオペラ・コンチェルタンテ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』、ヒンデミットの〈三部作〉『イエヌーフア』『無口な女人』『はるかな響き』『オテロ』等多くの日本初演を含む意欲的な上演の成功に賞献。ニ期会公演『ファルスタッフ』クイックリー夫人、『フィガロの結婚』マルチェリーナ、『蝶々夫人』スズキ、『エフゲニー・オネーギン』ラーリナ、『エジプトのヘレナ』全知の貝殻、『イェヌーファ』女主人、『ジャンニ・スキッキ』ツィータなどに出演。新国立劇場には『リゴレット』ジョヴァンナ、『椿姫』アンニーナ、『ルル』その母、『セビリアの理髪師』ベルタ、『アラベッラ』カルタ占いで出演している。二期会会員。

【フィオレッロ】桝 貴志
Fiorello : Masu Takashi

奈良県出身。大阪音楽大学声楽科を首席にて卒業。新国立劇場オペラ研修所第5期生修了。第37回イタリア声楽コンコルソ ミラノ大賞、平成23年度(第22回)五島記念文化新人賞ほか多数受賞。オペラでは、『カルメン』エスカミーリョ、『フィガロの結婚』アルマヴィーヴァ伯爵、『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロール、『セビリアの理髪師』フィガロ、『こうもり』アイゼンシュタインなどに出演。07年佐渡裕プロデュースオペラ『魔笛』僧侶、東京オペラの森『エフゲニー・オネーギン』隊長、兵庫県立芸術文化センター・愛知県文化振興事業団・東京二期会共同制作公演『カルメン』モラレスでも好演する。東京二期会『メリー・ウィドー』主役ダニロのオーディションでは審査員満場一致で抜擢されている。『愛の妙薬』ベルコーレ、『イル・トロヴァトーレ』ルーナ伯爵なども得意とし、次世代を担うバリトンとして大きな期待が寄せられている。新国立劇場公演では高校生のためのオペラ鑑賞教室『カルメン』モラレスで出演。05年の地域招聘公演『沈黙』キチジロー役では、文化庁芸術祭大賞を受賞、11年2月にも同役で出演する。二期会会員。

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