プロフィール

【指 揮】エーリッヒ・ヴェヒター Conductor : Erich Wächter
ベルリンで指揮、ピアノ、ドイツリート伴奏法を学ぶ。カイザースラウテルン・プファルツ歌劇場専属指揮者をはじめ、ザールブリュッケン、カールスルーエ、ダルムシュタットの州立歌劇場で研鑽を積んだ後、マンハイム州立歌劇場の第1専属指揮者となる。89年リューベック歌劇場音楽監督に就任、2000/2001シーズン終了まで活躍。同時に、ベルリン・ドイツ・オペラ、ドレスデン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、チューリッヒ歌劇場、ストックホルム王立歌劇場など、ヨーロッパの主要オペラハウスに出演。有名オーケストラとの共演も多数。2002/2003シーズンより、デトモルト州立歌劇場の音楽監督兼、総監督x代理に就任、同年ボン市立歌劇場の首席客演指揮者となる。演奏活動のほかに、リューベックやカールスルーエ大学の指揮科で教鞭を執っている。新国立劇場初登場。

【演出・美術・衣裳・照明】ドニ・クリエフ Production : Denis Krief
国籍はフランス、現在はローマに在住している芸術家。世界各地で芸術的研鑽を重ね、独特のキャリアを築く。音楽教育はパリで、オペラ演出の手法はイタリアとドイツで学ぶ。特にロシア演劇の装置デザインにおいては特に高い評価を得る。クラシックからコンテンポラリー作品までを等しくカバーするエネルギーと細やかさを併せ持つ。イタリアの主要劇場には定期的に招かれ、フェッラーラ市立劇場『皇帝ティトゥスの慈悲』、ローマ歌劇場『真夏の夜の夢』、パレルモ・マッシモ劇場『モーゼとアロン』、ボローニャ歌劇場『仮面舞踏会』、フェニーチェ歌劇場『パルジファル』、カリアリ歌劇場『セビリアの理髪師』、『ワルキューレ』、そしてリヒャルト・シュトラウスの『エジプトのへレナ』イタリア初演などを演出している。2006年にはリミニ・マラテスティアーナ音楽祭でイタリア初演のヤナーチェクの『消えた男の日記』演出・美術を務めた。ヴェローナ野外劇場で上演されたヴェルディの『ナブッコ』は絶賛を博し翌年に再演された。パルマ・レージョ劇場『ルイザ・ミラー』、ナポリ・サンカルロ劇場『トゥーランドット』、ザーラント州立劇場ザールブリュッケンでは現代中国の作曲家タン・ドゥン作のオペラ『ザ・ファースト・エンペラー』のヨーロッパ初演を手掛けている。新国立劇場初登場。

皇帝:ミヒャエル・バーバ Der Kaiser : Michael Baba
ドイツのポツダム生まれ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽院でハインツ・レヒ教授に師事。ザクセン州立歌劇場(ドレスデン・ゼンパー・オペラ)のオペラ・スタジオ、ミュンスター市立歌劇場、ベルリンのメトロポール劇場のメンバーとして、オペラのレパートリー以外に、オペレッタの幅広いレパートリーを身につける。『サロメ』ナラボート、『ホフマン物語』ホフマン、『魔弾の射手』マックス、『さまよえるオランダ人』エリック、『放蕩者のなりゆき』トム・レイクウェルなどをレパートリーとし、バイエルン州立歌劇場、ミュンヘン・ゲルトナープラッツ劇場、マンハイム州立歌劇場、カッセル州立歌劇場、ウィーン・フォルクスオーパー、ザンクトガレン劇場、ライプツィヒ・オペラなどに出演している。新国立劇場初登場。

皇后:エミリー・マギー Die Kaiserin : Emily Magee
2005年『フィガロの結婚』伯爵夫人、06年『イドメネオ』エレットラに続いて3回目の新国立劇場登場となる。
アメリカ生まれ。インディアナ大学で声楽を研鑽する。シカゴ・リリック・オペラで『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージでの出演で注目を集め、1996年に同役でパリ・オペラ座で歌ってヨーロッパ・デビューを果たす。ベルリン州立歌劇場においてダニエル・バレンボイムの指揮で『ローエングリン』エルザ、バイロイト音楽祭ではヴォルフガング・ワーグナー演出『ニュルンベルクのマイスタージンガー』でエーファで出演して成功を収めている。
その後、ミラノ・スカラ座、バイエルン州立歌劇場、フィレンツェ・テアトロ・コムナーレ、英国ロイヤルオペラ、パリ・シャトレ座、チューリヒ歌劇場、ハンブルク州立歌劇場などに出演。『ローエングリン』エルザ、『ラインの黄金』フライア、『神々の黄昏』グートルーネなどのワーグナー作品や『フィガロの結婚』伯爵夫人、『ばらの騎士』元帥夫人、『イドメネオ』エレットラ、『ピーター・グライムズ』エレン、『イエヌーファ』タイトルロールなど幅広いレパートリーを持つ。
今後は09年にチューリヒ歌劇場で『影のない女』皇后、11年にザルツブルク音楽祭で『サロメ』などの出演が予定されている。

乳母:ジェーン・ヘンシェル Die Amme : Jane Henschel
アメリカのウィスコンシン生まれ。南カリフォルニア大学で学んだ後、ドイツに移住。
これまでにミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座、バイエルン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ウィーン国立歌劇場、英国ロイヤルオペラ、グラインドボーン音楽祭、サイトウキネン・フェスティバル、メトロポリタン歌劇場、ザルツブルク音楽祭などヨーロッパを中心に世界中の歌劇場で活躍している。
リヒャルト・シュトラウス作品とワーグナー作品を主たるレパートリーとして、『影のない女』乳母、『トリスタンとイゾルデ』ブランゲーネ、『ラインの黄金』フリッカ、『神々の黄昏』ヴァルトラウテ、『ローエングリン』オルトルート、『エレクトラ』クリテムネストラ、『サロメ』ヘロディアス、『イエヌーファ』コステルニチカなどで出演している。新国立劇場初登場。

バラク:ラルフ・ルーカス Barak, der Färber : Ralf Lukas
バイロイト生まれ。ベルリン芸術大学で学ぶ。アリベルト・ライマン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウなどのマスタークラスに参加。
バイエルン州立歌劇場のスタジオ・メンバーを経て、1987年にゲッツ・フリードリヒに招かれ、2002年までベルリン・ドイツ・オペラのアンサンブル・メンバー。同歌劇場で『魔笛』パパゲーノ、『ドン・ジョヴァンニ』マゼットとレポレッロ、『運命の力』メリトーネ、『ラインの黄金』ドンナー、『ローエングリン』軍令使、『タンホイザー』ビーテロルフ、『マイスタージンガー』ベックメッサーなどを歌う。その後もバイエルン州立歌劇場、ザクセン州立歌劇場(ドレスデン・ゼンパー・オペラ)、ザルツブルク・イースター音楽祭、ローマ歌劇場、ルツェルン音楽祭などに出演。2008年バイロイト音楽祭には、『ラインの黄金』ドンナー、『神々の黄昏』グンター、『トリスタンとイゾルテ』メロートに出演している。新国立劇場初登場。

バラクの妻:ステファニー・フリーデ Sein Weib : Stephanie Friede 
ジュリアード音楽院で学ぶ。93年ウィーン国立歌劇場「ラ・ボエーム」ミミでオペラ・デビュー。続いてベルリン州立歌劇場「蝶々夫人」タイトルロールに出演。以来「ファウスト」マルグリート、「トスカ」タイトルロール、「ワルキューレ」ジークリンデ、「ジークフリート」ブリュンヒルデ、「タンホイザー」エリーザベト、「死の都市」マリエッタ、「サロメ」タイトルロール、「ホフマン物語」ジュリエッタなどを演じる。新国立劇場では、07年「西部の娘」ミニー、09年「ムツェンスク郡のマクベス夫人」カテリーナに出演し、いずれの難役もその熱演は絶賛を博した。

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