梅田宏明:Umeda Hiroaki
1977年東京生まれ。日本大学芸術学部で写真を学び、20歳よりダンスを始め、2000年に「S20」を立ち上げ、作品発表を始める。02年
に『While going to a condition』を「さまざまな現象の要素として自分の身体がある」というコンセプトで創作発表する。同作品を観たRencontres choreographiques internationals(旧バニョレ国際振付コンクール)のディレクターであるアニタ・マチュー氏に絶賛され、同年パリで行われた本選に参加。フランスでは、「視覚的でセンセーショナルな体験。独創的で将来性のある若手のアーティストを発見した」として歓迎される。それにより、世界各国の多くのフェスティバルから公演依頼を受け、今や、日本・ヨーロッパを始め、世界中に活躍の場を広げている。今回新国立劇場で上演される『Accumulated Layout(蓄積された配置)』は07年Theatre National de Chaillot, Parisで発表。振付、音響、映像、照明すべてを手がける多才なアーティストである梅田の作品はミニマルかつ先端的、微細かつ暴力的であり、色濃く現代の日本を反映している。http://hiroakiumeda.com/contents.htm
二見一幸/ダンスカンパニーカレイドスコープ:Futami Kazuyuki
主宰の二見一幸は14歳より振付家を目指し庄司裕に師事(1981〜97年)。93年全国舞踊コンクール創作1位・東京新聞大賞受賞し、文化庁在外研修員として2年間フランスで研修。帰国後ダンスカンパニーカレイドスコープ設立。以来毎年新作公演を行い、99年文化庁芸術祭優秀賞を受賞。ムーブメントの独創的な構築性は高い評価を生み、韓国安東大学、大阪芸術大学、日本バレエ協会、日本女子体育連盟、新潟舞踊協会等の講習会及び作品の振付を務める。英国のマシューボーンカンパニー来日の際にはコンテンポラリーダンスのクラスを提供。近年は新作公演をはじめ、旧作再演、カンパニーメンバーに作品発表の場を作る企画の三本柱の活動を進めている。カンパニーカレイドスコープhttp://www.dance-kaleidoscope.jp/
山田うん/Co.山田うん:Yamada Un
スポーツやダンスの経験を重ね、1996年振付家として作品製作、表を始める。何気ない振舞いを基にしたユーモラスで機知に富んだ振付には定評があり、ダンス界のみならず演劇界、音楽界等、ジャンルを越えて多種多様な表現スタイルを発信している。2002年にはカンパニー〈Co.山田うん〉を設立し、およそ年に1本のペースで新作を発表し続けている。近年ではワークショップ活動も積極的に行っており、さまざまな対象者に合わせた柔軟性の高い内容が評判を呼んでいる。05年度からは財団法人地域創造“ダンス活性化事業”登録アーティストとしても活動しており、地方における舞台芸術の普及にも力を注いでいる。代表作に『W.i.f.e.』『ワン◆ピース』『月想曲』など。http://www1.ocn.ne.jp/̃yaun/
川口ゆい:Kawaguchi Yui
幼少よりクラシックバレエ、その後モダン、ジャズダンスを学ぶ。
H・アール・カオス、山崎広太等の公演に参加する一方、CMや映画・PVにも多数振付・出演。メディア・ドライブ・ユニットcell/66bとのコラボレーション作品ではアルスニレクトロニカ(2002)、ソウル国際ダンスフェスティバル(03)などに招聘される。05年よりベルリンにて活動を開始。Tanztage’06 やRohkunstbau国際アートフェティバルに招聘され次々と新作を発表。06年、ベルリンのボーデ美術館の再オープン記念公演“アポロとヒヤシントゥス”(イスマエル・イヴォ振付)にメリヤ役で紅一点出演し、地元紙にて“うっとりとするほど魅惑的”と絶賛され注目を集める。06年横浜ソロ×デュオ〈Compétition〉に出品した“卵が割れたら、、、”は審査員賞を受賞した。新国立劇場には07年6月平山素子振付『Life
Casting』公演で「un/sleepless」に出演している。
加賀谷香:Kagaya Kaori
秋田県出身。1976年より故・藤井信子、川村泉に師事。全国舞踊コンクール第1位、文部大臣奨励賞など、コンクールでの受賞多数。ストレッチのきいた肉体とバランス感覚に優れ、要求された振付を着実にこなす、存在感あるダンサーとして評価が高く、二見一幸、武元賀寿子、上島雪夫、広崎うらんなど、ジャンルを超えた数々の作品にメインダンサーとして出演。海外公演にも多数参加している。都内数か所のスタジオにて講師、振付を務める傍ら、加賀谷香Dance-SHANを主宰。2006年には、Dance-SHAN公演として『赤糸でぬいとじられた詩』を発表するなど、創作活動にも励んでいる。新国立劇場では、03年森山開次との共作『弱法師』を発表。06年前田清実振付『きらめく背骨』に主演、07年2月には大倉正之助演出による『如風』にもソリストとして参加、美しいダンスを見せた。
上島幸夫/UESHIMA theatre:Ueshima Yukio
10代の頃にストリートダンスに出会い、やがてジャズダンス、クラシックバレエなどを経験する。劇団四季に入団し『ウエストサイド物語』、『キャッツ』(ミストフェリーズ役)などの主要な役を踊る。退団後はミュージカル、バレエ、モダンなど様々なジャンルで踊る。振付家としては、三谷幸喜演出の『オケピ!』や『ユー・アー・ザ・トップ』、鵜上尚史演出の『リンダリンダ』他、宝塚歌劇団の多くの作品を手がけている。自ら振付、出演をしている『Double Vision』公演は2002年NYでの「ジャパニーズ・コンテンポラリーダンス・ショウケース」で上演し、NYタイムズに好評を得た。また自らのカンパニーをもって、アムステルダム、デュッセルドルフ、シンガポール、ソウル、ジョグジャカルタなど、アジア・ヨーロッパ各国のダンス・フェスティバルに参加している。